カメラ Camera


FinePix S9000の下位モデルとして登場。
デザインを上位機を彷彿させるデザインと思いきや、まったくの新デザインで作られていて630万画素のCCDパネルに対するフジの思い入れが伝わってくる一台である。
他のネオ一眼がニコン寄りのデザインならこちらはどちらかというとキヤノンのデザインに近い。

レンズは6.2-66.7mmF2.8-4.9(35mm換算28-300mm相当)とS9000/S9100と構成は同一である。
パネルの大きさが違うためS6000fdにリファインされたものと思われる。
フィルター径は58mm。

S602やS9000,S9100と違ってグリップ部のラバーが大きくボディ背面にも貼り付けられている。
フジのネオ一眼に言えることだが、カメラを手にした時に小指がグリップから外れて底面に添えるかたちとなるので長時間のホールドは少々疲れやすい。
手に入れたS6000fdは使い込まれているようで、ラバー部は擦れてヘタリが見受けられる。

可動式のディスプレイは採用されなかったが、S9000,S9100よりも大きい2.5インチのディスプレイが装備される。
各操作ボタンは歴代の機器と変わらないが、操作系が同社のコンデジに近いことから独立していたマクロやストロボモードボタンは方向キーと兼用になっている。
ネオ一眼初搭載の「顔キレイナビ」はファインダー横にシルバーの専用ボタンが用意された。

S9000と同様に手動ズームが採用された。
当然ながら鏡胴にズームリングとピントリングが備わる。
またマクロ系はスーパーマクロ時に1cmまで近寄れるのはS9000,S9100と同じ。
ペンタプリズムに模したストロボ周りから肩にかけてのラウンドした造形はキヤノンの一眼レフによく似ている。

パッと見はそのまんま一眼レフ。
この機種を知らなければ一眼レフと信じ込みそうである。
焦点距離の表記を35mm換算でプリントされてあるのはフィルム時代からのユーザーには好感が持てるところ。
電子ダイヤルがないのでその部分にモードダイヤルを備える。

三脚のネジ穴が少々使い難い場所に設けられている。
レンズの中心からここまで離れていると三脚に乗せた際に三脚の中心とレンズの中心を合わせることが難しくなる。

他のネオ一眼と違ってS6000fdは左側ディスプレイ脇にメモリーカードスロットを装備する。
残念ながら上位機種と同じようなダブルスロットは採用されずxDピクチャーカードのみのシングルスロット仕様。

操作ボタンは非常に少ないがオートでの露出が優れているのでこまめに設定を変更して撮影することは少ないと思う。
露出補正やISO感度の変更など最低限必要な項目は専用ボタンや兼用ボタンに割り振られているので困ることはない。
シャッター優先AEや絞り優先AE、プログラムAEのプログラムシフトなど値を変える操作は方向キーの上下で行うが、ディスプレイ上で上下の方向キーが黄色く表示されるので、上下で変更するのか左右で変更するのか視認可能なことから戸惑うことはなかった。

本来電子ダイヤルのあるところへモードダイヤルを備えるがこれは賛否両論だと思う。
自分としては他のネオ一眼のようにストロボ寄りに設置して欲しかった。
この理由は他のネオ一眼からS6000fdに持ち替えた時に、電子ダイヤルと誤って操作してしまう可能性があるからである。
それとS9100のところでも記述したが、露出補正などの専用ボタンの配置に統一性がないことも不満材料のひとつである。
S602やS6000fdでは露出補正が右側に配置されているがS9100だと左側に配置されている。
INFOボタンが省かれたので露出補正ボタンを押すことでヒストグラムを表示できるようになった。
露出補正と連携してリアルタイムでヒストグラムが表示されるのは便利である。

グリップ全体にラバーを貼り付けたことは所持している他の2機種よりも高く評価できる部分。
但し先にも述べたが手の小さい当方でも小指がグリップから外れてしまうのはいただけない。
指を別ける凸部分を無くしてコンパクトに持てるようにして欲しい。
フジのネオ一眼全体に言えることで是非とも改善して頂きたい部分である。

とにかく設定はすべてメニュー画面から行うのが基本なので、操作ボタンは最低限の装備でスッキリしている。
フジのネオ一眼は左側にマクロボタンとフォーカス切り替えスイッチ、INFOボタンを備えるが、フォーカス切り替えのみとなっている。
各端子類はラバーキャップが備わる。フジのカメラに使われるゴムは劣化すると白く粉を噴いてしまうので賛否両輪。
自分としてはS602のように蓋を設けてくれると良かったのだが、防滴防塵対策を考慮すると致し方ないところかもしれない。

グリップ部下部に電池室を設けてある。
当方ではまだ体験してはないが、この蓋が少し曲者で爪の掛かりがあまく場合よってはバックからの出し入れの際に引っ掛けて開いてしまう可能性もあるので注意が必要。
こちらも単三電池4本で駆動。

難点なのはストロボ。
自動ポップアップで大変便利なのだが、シャッタースピード優先AEや絞り優先AEなどフルオート以外では当方常時発光禁止に設定、手動でのポップアップができないので強制発光させたい時などはディスプレイ脇のストロボボタンを押して強制発光を選択し、シャッターボタン半押しで露出計測させて自動でポップアップさせなければならない。
S602やS9000,S9100のようにやはり手動ポップアップボタンを設けてストロボを跳ね上げた時点で強制発光できる方が便利である。

最後に

手動ズームを備え撮影スタイルはデジ一眼や同社のネオ一眼と変わりませんが、基本操作以外の設定などはメニューを呼び出して変更するコンデジスタイルで、同社のネオ一眼を使い慣れているとサッと設定を弄りたい時にワンテンポもツーテンポもクッションを置くので戸惑う場面もあるかも知れません。
逆に同社製のコンデジからステップアップでこのカメラを選んだ場合、一連の操作がほとんど変わらないので手にしたその時から違和感無く使えると思います。

△ページトップへ戻る

只今の時刻

このページについて

所有するカメラを画像付きで解説します。個人的な見解が含まれることから参考程度にお考え下さい。

外部リンク

メーカーニュースリリース
カメラ詳細仕様

フリーエリア