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2002年発売の正方CCD200万画素カメラ。同時発売されたA303の弟分である。
Aシリーズ初期のモデルでまだハニカムCCDが搭載される前のモデル。
当時安価なモデルであっただけに非常にチープな作りでプラスティックの地そのままである。
側面はUSB端子にDCジャックと非常にシンプル。
AC電源が直に挿せるのは室内での撮影で電池の消耗を考えずに使用できるので便利。
レンズはf=5.7mm〜17.1mm(35mmカメラ換算38mm〜114mm相当)と当時としては標準的な画角。
安価なモデルでありながらも開放値F2.8(広角)は立派である。
発色は素直で適度に解像度も保たれ、癖が少なく写りは悪くない。
ストロボはなかなか優秀で室内撮影なら十分な光量を持ち合わせているし露出精度も悪くない。
当方が所有するZ1,Z2,Z3,Z5fdがおまけ程度の性能に対して実用できるレベルにある。
ストラップ通しもプラスティックとここでもチープさが滲み出ている。
上部は電源スイッチとシャッターボタンのみ。
このスライド式のスイッチがまたチープ過ぎて安っぽい。
スライドさせるたびにギシギシ音を立てるのもいただけない。
下部に電池とメディアスロットの挿入口がある。
単三電池仕様となるため厚みはあるがカメラ自体はコンパクトな部類に入ると思う。
またこの適度な厚みがホールド性を高めていて持ちやすい。
手振れ防止対策などでカメラをしっかり構えるにはやはりある程度の厚みはあった方がよいと思う。
モードダイヤルにはセルフタイマー、接写、撮影、再生、動画のみとシーンポジションなるフルオート撮影機能はまったく無く、プログラムAEだけと非常にシンプル。
撮影した画像確認にモードダイヤルをいちいち回すのは、はっきり言って扱いづらい。
またMENU/OKボタンやBACKボタンがディスプレイ上に配置され、親指1本で操作するには離れすぎて操作し難い。
全体的に剛性が弱く操作するたびにギシギシと音が鳴る。
ズームと連動して動く実像ファインダー付き。
背面ディスプレイは1.5型アモルファスシリコンTFTカラー液晶モニター約6万画素。
やはり今となっては画面が小さ過ぎて撮影した画像全体を見るには見難い大きさ。
ビギナー機では当時この大きさが限界であったのだろう。
携帯電話にカラーディスプレイが登場したころのような感じの写りではあるが、画像確認する際、意外なことにズームを使用してアップにすると撮影状態を確認しやすかった。
十字型の方向キーなど無く、今のFinePixの操作スタイルができる前のスイッチ配列である。
モードダイヤルの操作性向上のために大きなめなダイヤルに作られているが、大きさはこのままでもう少し下に配置してくれると自然に親指がズームボタン付近に収まってホールド性が向上したと思う。
最後に
再三述べているが非常にチープな作りで、当時のメーカー希望価格44,800円したカメラには到底見えない。
逆に当時はここまでコストを下げないと4万円台まで下げることができなかったのだろうと思う。
但し、写りに関しては流石フィルムメーカーといったところで上手くチューニングされていて、無理に強調しない色合いが自然な発色を生み、ホワイトバランスやカラーバランスなどが上手い具合にバランスされている。
また、そのお陰か階調表現もなかなかなもので、こんな安っぽいカメラからこんな画が写し出されるのかと正直驚いた。
なかなか面白いカメラである。