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2800ZやこのS304には全く興味が無かったのだが、以前購入したジャンクセットに2800Zが含まれており、その写りが200万画素ながらも予想外に好印象だったことと、Sシリーズの下位モデルであるS5000を手に入れたことから中間モデルにあたるS304にも興味が湧いて何れは手に入れる予定でいた。
そのS304は初代ネオ一眼機4900Zの下位モデルとして登場した2800Zのブラッシュアップモデルであり、初代SシリーズS602の下位モデルとして2002年に登場した。
基本コンセプトは2800Zと大きく変わらず搭載される正方CCDパネルを200万画素から324万画素に増やし、メディアカードがスマートメディアからxDピクチャカードに変更された。
外装はグリップ部が大型化されホールド性が向上。より一眼レフタイプに近付けたデザインに変更されている。但し、トイカメラ的要素が強く一眼レフタイプといえども2800Z同様異なった独自デザインを継承し、またその作りは当時のAシリーズ同様チープなものである。
機能として目新しいのはシーンポジションが加えられビギナー色を強めた反面、露出制御には絞り値の設定範囲が狭いながらも絞り優先AEが備わるようになった。
特筆すべきはテレ端での開放値の明るさ。2800Zと同様35mm換算で228mmを実現しつつ開放値F3.0と立派。S304の感度はISO100相当のみの固定であるが、F3.0の明るさならば晴天下で高速なシャッタースピードを稼ぐことが可能かと思われる。
残念なのは内部処理能力も変更されずにそのまま継承されたようで、秒間2コマの連写速度は変わらないものの2800Zの4コマまでの連続撮影に対して2コマまでに減ってしまった。CCDパネルの画素数が上がったことで一枚あたりのデータ容量が増え、メディアへの書き込みスピードが追い付かなくなった為と思われる。またEVFの液晶パネルも小型化されてしまっている。
2015年1月購入。3台ジャンクセットに含まれていた一台で落札価格は310円であった。