JavaTM IDL

ドキュメントの目次

Java^TM IDL テクノロジ (Java IDL) は、Java プラットフォームに CORBA (Common Object Request Broker Architecture) 機能を追加することにより、標準規格に準拠した相互運用性および接続機能を提供します。Java IDL を使用すると、Web 対応の分散型 Java アプリケーションから、Object Management Group による業界標準の IDL (Object Management Group Interface Definition Language) や IIOP (Internet Inter-ORB Protocol) 経由で、リモートネットワークサービス上の操作を透過的に呼び出すことができます。ランタイムコンポーネントには、IIOP 通信を使った分散コンピューティング用の Java ORB が含まれています。

J2SE 5.0 の CORBA 仕様への対応

Official Specifications for CORBA support in J2SE 5.0 を参照してください。

Java IDL と Java RIM-IIOP テクノロジのどちらを使うべきか

これは基本的な問題であり、Java プログラミング言語と CORBA を統合する 2 つの方式の違いを理解することが重要です。

Java IDL テクノロジは、CORBA インタフェース定義言語 (Interface Definition Language、IDL) で定義されたインタフェースに基づいて Java プログラミング言語でプログラムを記述したい CORBA プログラマ向けです。これは「通常どおりの」CORBA プログラミングで、C++ や COBOL のような他の言語とまったく同じ方法で Java をサポートしています。

Java RMI-IIOP (Remote Method Invocation over Internet Inter-ORB Protocol) テクノロジは、IIOP を背後のトランスポートとして使用して Java Remote Method Invocation (Java RMI) インタフェースでプログラムを作成したい、Java プログラマ向けです。RMI-IIOP はさまざまな言語で実装される CORBA オブジェクトとの相互運用性を提供しますが、リモートインタフェースをあらかじめ Java RMI インタフェースとして定義しておく必要があります。EJB のリモートオブジェクトモデルは Java RMI テクノロジベースなので、Enterprise JavaBeans^TM (EJB^TM) テクノロジを使うプログラマには特に重要です。

拡張

• Changes in CORBA (Java^TM IDL, Java RMI-IIOP) Features Between J2SE 1.4.x and 5.0

Java IDL FAQ

これは役に立つリファレンス資料です。多数のよくある質問を 1 箇所にまとめてあるので、さまざまな疑問に対する回答を簡単に探すことができます。

• Java IDL FAQ

チュートリアル

チュートリアルの大部分は、基本的な「Hello World」分散アプリケーションのバリエーションです。

入門レベルのチュートリアル

次のドキュメントでは、Java IDL を利用したアプリケーションの作成に関する入門レベルの情報を提供します。すべてのチュートリアルで、POA サーバ側モデルを使用します。各チュートリアルの違いは、サーバの実装方法です。

内容を十分に理解するために、これらのチュートリアルは下記の順序で読み進めることをお勧めします。

• Java IDL テクノロジを使用する入門レベルの「Hello World」の例
• 一時サーバを使用する「Hello World」の例 (上記のサンプルと同じコードだが、説明が簡潔になっている)
• 持続サーバを使用する「Hello World」の例

J2SE を使用して他のサーバ側モデルを作成することもできます。他のサーバ側モデルを使用した場合は、次のチュートリアルを参照してください。これらのチュートリアルはどちらも、一時サーバの実装を使用します。

• POA-Tie (委譲) サーバ側モデルを使用する「Hello World」の例
• ImplBase (継承) サーバ側モデルを使用する「Hello World」の例

上級レベルのチュートリアル

このセクションでリストするチュートリアルは、入門レベルのチュートリアルの内容を理解し、さらに複雑な内容を求めている開発者向けです。

• Interoperable Naming Service (INS) の例
• CORBA Programming with J2SE: Programming Transient and Persistent Servers

上級レベルのチュートリアル

次のチュートリアルは、経験を積んだ開発者向けです。説明的な内容は最小限ですが、コードを理解しやすくするためにサンプルコードにコメントが付けられています。

• ポータブルインタセプタ
• Using Servant Activators
• Using Servant Locators
• Using Adapter Activators

他のサンプルアプリケーション

• 例: Interoperable Naming Service
• 例: コールバックオブジェクトを利用した Hello World

主な機能

• POA - ポータブルオブジェクトアダプタ
• ポータブル インタセプタ **高度な内容**
• INS - Interoperable Naming Service

サンプルコード

• 「Hello.idl のサンプルコード」 には POA サーバ側モデルチュートリアルで使用するすべての作成済みファイルのコードが記載されています。

概念

• CORBA と Java プログラミング言語
• Java Developer Connection:Introduction to CORBA
• 分散アプリケーションの概念
• CORBA and the Java Platform
• 用語集

プログラミングガイド

• 例外
• 初期化
• ネームサービス
• Dynamic Skeleton Interface
• IDL と Java のマッピング

Essential Java IDL API

• パッケージ org.omg.CORBA - OMG CORBA API の Java[TM] プログラミング言語へのマッピングを提供する
• パッケージ org.omg.CosNaming - Java IDL のネームサービスを提供する
• パッケージ org.omg.PortableServer - アプリケーションのサーバ側を複数ベンダーの ORB 間で移植可能にするクラスおよびインタフェースを提供する
• パッケージ org.omg.PortableInterceptor - ORB フックを登録する機構を提供し、ORB サービスがそのフックにより実行の通常の流れを遮断できるようにする
• パッケージ org.omg.DynamicAny - DynAny オブジェクトを通じて Any 値を動的に解釈 (処理) し構築できるようにするクラスおよびインタフェースを提供する
• org.omg.CORBA.ORB - CORBA Object Request Broker 機能に API を提供する

Java IDL ツール

• idlj - IDL-to-Java コンパイラ (コマンド行マニュアル)
• ORBD - ブートストラップサービス、一時ネームサービス、持続ネームサービス、サーバマネージャを含むデーモンプロセスです。
• servertool - サーバの登録、登録解除、起動、および停止を行うためにアプリケーションプログラマが簡単に利用できるインタフェースを提供する
• tnameserv - Java IDL 一時ネームサービス (下位互換性を維持するために提供される)

詳細情報

OMG は、CORBA および IIOP 関連の情報すべての公式提供元です。CORBA 2.3.1 の仕様は、formal/99-10-07.pdf から電子的なデータとして入手できます。CORBA 仕様の URL は変更されることがあります。リンクが壊れている場合は、http://www.omg.org にアクセスして仕様を検索してください。

Java プラットフォームのこのリリースで実装されている仕様についての詳細は、準拠に関するドキュメントを参照してください。

このリリースの Java IDL/RMI-IIOP テクノロジ製品の制限については、Java IDL 製品の制限を参照してください。

疑問点については、「Java IDL FAQ」と、ユーザによって支援されている Java IDL テクノロジのフォーラムを参照してください。フォーラムは、http://forum.java.sun.com で参照できます。

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