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ジャンクA600やxDピクチャーカードなどと一緒に抱き合わせで売られていたカメラ。
Aシリーズでは既にハニカムCCDパネルをA310に搭載していながらも正方CCDに戻ってしまった時代のカメラ。
500万画素搭載のA350の弟分でこちらは400万画素となっている。
CCDパネルの違いを含め多少機能に制約があるが両機はほぼ同等のモデルとなる。
A345のデザインはAシリーズ中期頃に属するデザインで初期のモデルよりもメッキパーツが多く使われている。
グリップになる部分に小さな突起を設けてホールド性を高めている。
外部調光センサーが無くこの頃のストロボは既にCCD調光式に進化している。
レンズの右上にあるのは実像ファインダーだが、視野率約75%とはっきり言って使い物にならない。
側面はUSB端子にAV端子、DCジャックと標準的な装備。
単三電池2本のボルテージに合わせてあるのだろうが、SシリーズやFシリーズの5V仕様に対して、ACアダプターが3V仕様というのは統一性が無く、専用のACアダプターが必要になるだけにいただけない部分である。
Aシリーズ伝統?の側面にメッキパーツを巡らせるデザインが採用されている。
上面は電源ボタンにシャッターボタンとビギナー機ならではのシンプルな構成。
前面投影率から見るボディサイズは小さめだが、厚みは昨今のデジカメの倍ぐらいと分厚い。
Aシリーズ中期頃のボタン配列でモードダイヤルや十字の方向キーはまだ装備されていない。
A203はMENUボタンなどがディスプレイの上部に配置されていたが、A345はディスプレイが大きくなったことでディスプレイ脇に移動された。
親指を大きく移動させることなく操作できるようになったので一連の操作がし易くなった。
電源ボタンとシャッターボタンを触感で識別できるように電源ボタンを一段下げたデザインにしたのだろうが、指先で押さなければならなくなるのでネイルアートなどで着飾っている女性などは少々扱い辛いように思う。
レンズはf=5.8mm〜17.4mm(35mm換算:35mm〜105mm相当)と標準的な画角だが私的に好みの画角である。
構図を勉強する際にちょうど良い領域。広角側開放値F2.8とこの頃のフジのレンズは優秀である。
私的にこのズームと兼用される方向キーは使い難く好みではない。
ズームレバー下に親指が添えられるようになっておりホールド性を高めているが、右下にある縦長の突起は親指付け根辺りを圧迫して長時間のホールドでは痛みを覚えた。
ほとんど役目をなしておらずこの突起は不要に思える。
液晶ディスプレイは1.7型約11.5万画素で視野率約90%。
前世代のモデルだけに映りに文句は言えないが視野率90%は少々狭いように感じる。
構図を決める際に90%だとどうしても実画像と差が出るので、やはり96%以上は欲しいところである。
最後に
実のところ当ホームページで再三当方が述べているようにフジの正方CCDには全く興味が無い。
この理由は正方CCDならば他のメーカーで幾らでも手に入れられるし、ハニカムCCDこそがフジ独自の技術であってこの時代のフジの大きな特徴でもあるからである。
よって、このカメラのどこからどのような特徴を捻り出すか少々困った。
実際に荒探しのような駄文になってしまっているが、実は当時フジの正方CCDは色味や解像度など、はっきりと分かり易い画で他社よりも評判が良かった。
フィルムメーカーならではのバランスの良いチューニングが施されていたのだろうと思う。
その証拠にオークションなどで多くの台数が出回っており、当時売れたカメラなんだと知ることができる。
手にして撮影した感じでは前モデルに当たるA203の画によく似ており、更に少し色を乗せた感じの画であり、無理のない素直な発色はなるほどと納得させられるところがある。
ビギナーモデルだけに電源を入れてシャッターを押してと簡単な操作でめりはりの効いた画が写し出され、これが手頃な値段で買えるのであれば売れて当然だったように思える。