Spring
は、共通点である推奨値 (preferred 値) に対する 1 組の間隔として扱うことができます。間隔に適用できる算術演算子は、次のような規則によって定義されます。[a, b]
は、a <= b
の場合の a
から b
への間隔です。
[a1, b1] + [a2, b2] = [a1 + a2, b1 + b2]
-[a, b] = [-b, -a]
max([a1, b1], [a2, b2]) = [max(a1, a2), max(b1, b2)]
Spring
を [a, b, c]
(a <= b <= c
) と表した場合は、Spring
に対して同様の算術演算子を定義できます。
[a1, b1, c1] + [a2, b2, c2] = [a1 + a2, b1 + b2, c1 + c2]
-[a, b, c] = [-c, -b, -a]
max([a1, b1, c1], [a2, b2, c2]) = [max(a1, a2), max(b1, b2), max(c1, c2)]
間隔と Spring
の両方を使用すると、次のように正負を逆にした「-」と「min」を定義できます。
X - Y = X + (-Y)
min(X, Y) = -max(-X, -Y)
算術演算子を具現化する Spring
クラスの静的メソッドでは、実際には、メソッド引数のプロパティ値のスナップショットを取得するような演算を、静的メソッドが呼び出された時点で実行しません。その代わりに、静的メソッドによって、メソッドの引数への参照を含む新しい Spring
インスタンスが作成されるため、作成元のスプリングの特性のうち変更される可能性のある特性は、新しいスプリングの特性によって追跡されます。これは、関数型言語の lazy value の考え方に似ています。
SpringLayout
を実装している場合、詳細な情報と例については、「The Java Tutorial」の「How to Use SpringLayout」を参照してください。
警告: このクラスの直列化されたオブジェクトは、今後の Swing リリースと互換ではなくなる予定です。現在の直列化のサポートは、短期間の運用や、同じバージョンの Swing を実行するアプリケーション間の RMI に適しています。JDK バージョン 1.4 以降、すべての JavaBeans™ の長期間の運用サポートは、java.beans
パッケージに追加されています。詳細は、XMLEncoder
を参照してください。
- 導入されたバージョン:
- 1.4
- 関連項目:
SpringLayout
,
SpringLayout.Constraints
フィールドの概要 |
static int |
UNSET
プロパティ値が計算されていないことを示す整数値です。 |
コンストラクタの概要 |
protected |
Spring()
Spring を作成するためにファクトリメソッドが使用します。 |
メソッドの概要 |
static Spring |
constant(int pref)
柱を返します。 |
static Spring |
constant(int min,
int pref,
int max)
minimum 値、preferred 値、および maximum 値がそれぞれ min 、pref 、および max の値を持つスプリングを返します。 |
abstract int |
getMaximumValue()
Spring の maximum 値を返します。 |
abstract int |
getMinimumValue()
Spring の minimum 値を返します。 |
abstract int |
getPreferredValue()
Spring の preferred 値を返します。 |
abstract int |
getValue()
Spring の現在の value 値を返します。 |
static Spring |
height(Component c)
minimum、preferred、maximum、および value の各プロパティが、指定されたコンポーネントの minimumSize、preferredSize、maximumSize、および size の各プロパティの高さによって定義されるスプリングを返します。 |
static Spring |
max(Spring s1,
Spring s2)
常に s1 と s2 のどちらよりも大きいか等しい値を持つスプリング max(s1, s2) を返します。 |
static Spring |
minus(Spring s)
スプリング s と反対方向に動くスプリング -s を返します。 |
static Spring |
scale(Spring s,
float factor)
minimum、preferred、maximum、および value プロパティがそれぞれ引数スプリング s のプロパティの倍数であるスプリングを返します。 |
abstract void |
setValue(int value)
Spring の現在の value 値を value に設定します。 |
static Spring |
sum(Spring s1,
Spring s2)
s1 と s2 の並列接続を表すスプリング s1+s2 を返します。 |
static Spring |
width(Component c)
minimum、preferred、maximum、および value の各プロパティが、指定されたコンポーネントの minimumSize、preferredSize、maximumSize、および size の各プロパティの幅によって定義されるスプリングを返します。 |
クラス java.lang.Object から継承されたメソッド |
clone, equals, finalize, getClass, hashCode, notify, notifyAll, toString, wait, wait, wait |
UNSET
public static final int UNSET
- プロパティ値が計算されていないことを示す整数値です。
- 関連項目:
- 定数フィールド値
Spring
protected Spring()
Spring
を作成するためにファクトリメソッドが使用します。
- 関連項目:
constant(int)
,
constant(int, int, int)
,
max(javax.swing.Spring, javax.swing.Spring)
,
minus(javax.swing.Spring)
,
sum(javax.swing.Spring, javax.swing.Spring)
,
SpringLayout.Constraints
getMinimumValue
public abstract int getMinimumValue()
Spring
の minimum 値を返します。
- 戻り値:
Spring
の minimumValue
プロパティ
getPreferredValue
public abstract int getPreferredValue()
Spring
の preferred 値を返します。
- 戻り値:
Spring
の preferredValue
getMaximumValue
public abstract int getMaximumValue()
Spring
の maximum 値を返します。
- 戻り値:
Spring
の maximumValue
プロパティ
getValue
public abstract int getValue()
Spring
の現在の value 値を返します。
- 戻り値:
Spring
の Value
プロパティ- 関連項目:
setValue(int)
setValue
public abstract void setValue(int value)
Spring
の現在の value 値を value
に設定します。
- パラメータ:
value
- value
プロパティの新しい設定- 関連項目:
getValue()
constant
public static Spring constant(int pref)
- 柱を返します。柱とは、minimum 値、preferred 値、および maximum 値がすべて
pref
の値を持つスプリングです。
- パラメータ:
pref
- 新しいスプリングの minimum 値、preferred 値、および maximum 値
- 戻り値:
- minimum 値、preferred 値、および maximum 値がすべて
pref
の値を持つスプリング - 関連項目:
Spring
constant
public static Spring constant(int min,
int pref,
int max)
- minimum 値、preferred 値、および maximum 値がそれぞれ
min
、pref
、および max
の値を持つスプリングを返します。
- パラメータ:
min
- 新しいスプリングの minimum 値pref
- 新しいスプリングの preferred 値max
- 新しいスプリングの maximum 値
- 戻り値:
- minimum 値、preferred 値、および maximum 値がそれぞれ
min
、pref
、および max
の値を持つスプリング - 関連項目:
Spring
minus
public static Spring minus(Spring s)
- スプリング
s
と反対方向に動くスプリング -s
を返します。
- 戻り値:
- スプリング
s
と反対方向に動くスプリング -s
- 関連項目:
Spring
sum
public static Spring sum(Spring s1,
Spring s2)
s1
と s2
の並列接続を表すスプリング s1+s2
を返します。2 つのスプリング s1
と s2
の sum である s3
では、s1
、s2
、および s3
の力は、整数 value の精度内で同じレベルに維持されます。圧縮時のスプリングの力は、次のようになります。
value - pref
------------
pref - min
引っ張られているときのスプリングの力は、次のようになります。
value - pref
------------
max - pref
setValue
が sum スプリング s3
で呼び出されると、s3
の力は上記のどれかの式を使って計算されます。sum の力が算出されると、s1
と s2
の value は sum の力と等しくなるように設定されます。式の評価には丸め誤差が考慮され、s1
と s2
の value の sum は s3
の value と正確に等しくなります。
- 戻り値:
s1
と s2
の直列接続を表すスプリング s1+s2
- 関連項目:
Spring
max
public static Spring max(Spring s1,
Spring s2)
- 常に
s1
と s2
のどちらよりも大きいか等しい値を持つスプリング max(s1, s2)
を返します。
- 戻り値:
- 常に
s1
と s2
のどちらよりも大きいか等しい値を持つスプリング max(s1, s2)
- 関連項目:
Spring
scale
public static Spring scale(Spring s,
float factor)
- minimum、preferred、maximum、および value プロパティがそれぞれ引数スプリング
s
のプロパティの倍数であるスプリングを返します。factor
が負の値 (間隔の算術式の規則に従って) の場合、最大値と最小値のプロパティは入れ替わります。
たとえば、係数が 0.5f の場合、結果はその入力値の「中間点」を表し、コンテナ内でコンポーネントを中央に配置するのに役立ちます。
- パラメータ:
s
- スケーリングするスプリングfactor
- スケーリングの量
- 戻り値:
- プロパティが、入力スプリング
s
のプロパティに factor
をかけた値であるスプリング
- 例外:
NullPointerException
- s
が null の場合- 導入されたバージョン:
- 1.5
width
public static Spring width(Component c)
- minimum、preferred、maximum、および value の各プロパティが、指定されたコンポーネントの minimumSize、preferredSize、maximumSize、および size の各プロパティの幅によって定義されるスプリングを返します。返されるスプリングは「ラッパー」の実装であり、そのメソッドによって、指定されたコンポーネントのそれぞれのサイズメソッドが呼び出されます。したがって、返されたスプリングの最大値、推奨値、最小値、および値の各プロパティによって、コンポーネントのそれぞれのプロパティの現在の状態が報告され、それらのプロパティが変更に伴って追跡されます。
- パラメータ:
c
- サイズの計算に使用されるコンポーネント
- 戻り値:
- プロパティが、コンポーネントのサイズメソッドの水平方向のコンポーネントによって定義されるスプリング
- 例外:
NullPointerException
- c
が null の場合- 導入されたバージョン:
- 1.5
height
public static Spring height(Component c)
- minimum、preferred、maximum、および value の各プロパティが、指定されたコンポーネントの minimumSize、preferredSize、maximumSize、および size の各プロパティの高さによって定義されるスプリングを返します。返されるスプリングは「ラッパー」の実装であり、そのメソッドによって、指定されたコンポーネントのそれぞれのサイズメソッドが呼び出されます。したがって、返されたスプリングの最大値、推奨値、最小値、および値の各プロパティによって、コンポーネントのそれぞれのプロパティの現在の状態が報告され、それらのプロパティが変更に伴って追跡されます。
- パラメータ:
c
- サイズの計算に使用されるコンポーネント
- 戻り値:
- プロパティが、コンポーネントのサイズメソッドの垂直方向のコンポーネントによって定義されるスプリング
- 例外:
NullPointerException
- c
が null の場合- 導入されたバージョン:
- 1.5
バグの報告と機能のリクエスト
さらに詳しい API リファレンスおよび開発者ドキュメントについては、Java 2 SDK SE 開発者用ドキュメントを参照してください。開発者向けの詳細な解説、概念の概要、用語の定義、バグの回避策、およびコード実例が含まれています。Copyright 2004 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved. Use is subject to license terms. Documentation Redistribution Policy も参照してください。