第12回

日記 (2000/11/26)

新税に疑問!

 おとといくらいですか。石原東京都知事がホテル税やパチンコ税などの新税を考えていることを発表しました。この税金に関していろんな事を思うことがあります。
 その中で一番疑問に思うのが,昼間人口流入税。この税金は東京都の周りの県からお勤めなさっているサラリーマンに対して,一人あたり3000円を徴収しようというものです。
 まだそれだけしか分からないのであまり深入りしたことはいえませんが,この税金のコンセプトからいくと,明らかに疑問符と打たざるを得ないようなことは少なくありません。
 まず誰もが思うこと,どうしてこの税金を作るのか,いったい理由は何なのかということです。どうやら,県外から通っている方々は東京都へは税金を払っていないため,税金を払っていない人が東京都の公共サービスを,税金を払っている都民を同じように受けるのは不平等だ。ということらしいです。
 しかしここで問題が生じます。(ここからが僕の意見です。)東京都だけが先頭を切ってこのようなことをすると,全国的にこの税金を見た場合,これまた不平等が生じます。たとえば,神奈川県の人・Aさんが東京に勤めているとします。Aさんは神奈川県に住んでいるので神奈川県民に生じる税金を当然払っています。しかし,東京に勤めているため東京都にもこの税金を払わないといけません。一方,東京に住んでいるBさんが,神奈川県にお勤めしているとします。すると,このBさんは東京都民にかかる税金を払うだけでいいのです。
 同じサービスをAさんもBさんも受けているはずなのに二人にかかる税金に不平等が生じてしまうわけです。言い換えれば,Bさんには二重課税されていることになります。
 また,ディーゼル車の高速料金の上乗せも,よくないところがあります。もし,高速料金が,600円も上がったとしたら,当然のことながら,運送会社の経費も増大し,その結果そのトラックのドライバーの給料の減額や,運送サービスの料金の値上げにつながるのです。また,この案では,ディーゼル車から出る有害物質を取り除く装置を装着すれば税金を負担しなくても言いようですが,実際のところその装置を導入するのに一台あたり150万円程度しますのであまり普及はしないでしょうし,もし装着しているとしても高速料金を払うたびに「この車は課税外」と確認するのも困難なのではないでしょうか。

 それに伴い酒税も値上げを考えているようですね。
 ここ2,3年ビールに変わり人気を上げてきた発泡酒。これの税金をビール並にしようという考えがあるようです。
ちょっと待った!!
 まず第一に,どうして発泡酒がこれだけ人気が上がってきたのか考えてみましょう。発泡酒のCMを見ても分かるとおり,その値段の安さが一番の売りです。
 消費者が,安い=まずい,という固定観念を直すため企業は涙ぐましい努力を重ねてきました。その努力が実り,発泡酒はビールと同じなんだ,おいしい,しかも値段は安い。というように見方が変わっていき,現在のような人気があるのです。もし,その発泡酒がビールと同じ値段になったらあなたはビールと発泡酒,どちらを選びますか?
 msnでこのアンケートをしていましたので,そちらのほうを参考にさせてもらいますと,大半の方はそこまでして発泡酒を買うようなことはしないようです。そんな中で税金を上げたらどうなるかは言わなくても分かりますよね。
 まさに,人気を逆手にとって税金を得ようとするイヤミな考え方だと僕は思います。どんな理由で税金を徴収するのか明確であれば納得いくのですが,ただ単に何とかして税金を得たい。どこから税金を得るか。あそこがいいな。なんていうような決め方であったならば,絶対に反対です。

 どんなに国民から反対があろうともやってしまうんでしょうね。きっと。そんなんでは内閣の支持率があんなんなのも分かるような気がします。日本の将来,どうなってしまうんでしょうね。
 


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