先週のITmediaニュースでWindows10のWindowsUpdate方法の件が記事になっていた。
この記事の内容によるとWindows10のWindowsUpdateは自動アップデートのみとなり、Windows7などにあった
- 「更新プログラムを自動的にインストールする(推奨)」
- 「更新プログラムをダウンロードするが、インストールを行うかどうかは選択する」
- 「更新プログラムを確認するが、ダウンロードとインストールを行うかは選択する」
- 「更新プログラムを確認しない(推奨されません)」
などのオプション機能が省かれてしまうらしく(上記の各設定名称はOSのバージョンによって違う)、設定オプションは「自動(推奨)」と「再起動の日時を設定するように通知する」の二項目のみとなるそうだ。
これは非常に困った。
更新プログラムはものによってはバグがある可能性があり、実際バグのある更新プログラムをインストールしてOS自体やインストールされているソフトに不具合が発生し、急遽マイクロソフトが修正したことが以前に何度かあった。
また「推奨される更新プログラム」内では使用する環境によっては必要のないプログラムなどもあり、これらをインストールしたくないものもある。
特に困るのはドライバー関係で、WindowsUpdateでリリースされるマイクロソフト側のドライバーを充てたことで純正のソフトウェアやハードウェアが正常に動かなくなることもある。
この件に関して当方は実際に経験しており、hp nw9440ではWindowsUpdateでリリースされていたnVIDIAのグラフィックドライバーを入れたことで意図したパフォーマンスが出ずにnVIDIAリリースのドライバーを充てたりし、最終的にhp純正のVista用のドライバーを充てて最も高いパフォーマンスを得たことがあった。
Pavilion dv3500では同じくWindowsUpdateからリリースされている『IDT - Audio - IDT High Definition Audio CODEC』というコーデックをインストールしたところ、プリ出力が高く、動画や音楽を再生すると音が割れてしまって全く使いものにならずインストールしなかったこともあった。
また、hpのBluetooth関係は純正のドライバーとアプリケーションパックをインストールする必要があり、機種によってはVista用をインストールすることもある。これは家電メーカーから発売するパソコンなどでは大きな問題で、メーカー独自のソフトがインストールされていることが多々あり、それに合わせてドライバーが修正されているものもあるので、変にドライバー関係をアップデートされてしまうと思わぬ不具合に見舞われるケースだってあり得る。
それにPavilionのdv6500(売却済み)や当方お気に入りのヨーロッパ仕様のdv6700seなどはWindowsUpdateでリリースされるMedia Card Readerのドライバーを充てるとドライバーが充たらないメディアも発生する為、hpの他のモデルでリリースされているWindows7用を充てる必要があった。
特にサウンドドライバー系は当方の経験上、純正のドライバーを充てた方が良好な結果を得ることが多く、Windows7用だけでなくVista用を使用したり、稀にXP用を使用することだってあるのだから、完全に自動化されて勝手にアップデートされてしまうと面倒な部分が増える可能性も否めないと思う。
これらの件を考えれば、勝手に充てられてほしくないプログラムやドライバーが幾つもあるわけだから、自動だけではなく、やはり手動更新を設けてインストールするプログラムやドライバーを選別できるようにして頂きたい。
面倒臭がりやで全てオートで任させているユーザーには、このような機能があるのも知らず気にも留めないだろうが、当方のようなジャンク機を手に入れて独自に検証している人間から言わせてもらえば、これはただ単に使い難くなっているだけのことである。
多分、ヘビーユーザーからも同じような意見が出るであろうから、OSの機能面を含め、やはりドライバー関係やソフトの動作状況などがある程度クリアされない限り、当方的にWindows10の導入は先送りとなることと思う。
完全に自動化されたことでサービスパックもどのような形態になるか不明だが、新しいOSはやはりサービスパックがリリースされてから導入する方が賢明なような気がする。