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KIKI継続困難 新ブラウザ選定 その2

2015.06.11 01:19

本来なら個別に詳しく記事にする方がよいのだろうが、ネット検索すれば有志たちによるレポが幾らでも見付かるので、当方では纏めて簡単に紹介するようにした。

この記事を読んで興味が湧いたならば、閲覧者ご自身で調べて頂き、各ブラウザの特性を判断して頂ければと思う。
続き

Internet Exploer

ファイル 433-1.jpg

当然ながらWindowsの標準ブラウザなのでインストール版のみ。

唯一稼働可能であったIE9はKIKIを捨てたことで必要無くなったので、先ずはブラウザの関連付けを外してKIKIを削除。IE9からIE11にアップデートした。来年にはWin7でのIE9のサポートが終了するので実質当方でもIE9を捨てることとなる。

Vistaに対応されるIE最終バージョンはIE9となる為、IE9での表示テストはVistaを利用すれば継続が可能であるが、既に利用者が少なく大手サイトではIE9のサポートを切り始めているし、サポートしたとしてもVistaの延長サポートが2017年で終了と猶予も残り少なく、同時にすべてのOSでIE9が完全にサポートされなくなるので必要性は殆んど無いと判断した。よって当サイトも今後はInternet ExploerはIE11のみのサポートとなる。

IE6の時代からKIKIを使い始めた為、はっきり言ってIEの使い勝手はよく分からない。言えることは現在主流のリボンタイプのメニュー表示はやはり扱い難いの一言。慣れの問題と言われればその通りであるが、98時代からWindowsを使用する当方には慣れ親しんだツールバー(メニューバー)表示の方が使いやすいことに変わりはない。

それとメニューバーを表示させて別の行にタグを表示させるとメニューバーとタグが上下逆なのが気になる。どう考えてもタグは最下段にある方が使い勝手は良いように思う。

起動や終了にワンテンポラグがあるのも気になった。HDDへの履歴の読み書きのようであるが(詳細は分からず)、Chromeよりも起動が早いのでこのラグは少々残念である。

Portable Sleipnir

ファイル 433-2.jpg

メインのブラウザとしてTridentエンジンのコンポーネントブラウザであるこのPortable Sleipnirを使用することにした。因みにポータブル版はSleipnir2をポータブル版に改良したものでフェンリルから正式にリリースされている。

SleipnirはVer.6(Blinkエンジン)がリリースされてポータブル版はVer.2と旧いブラウザではあるが、フェンリルでは最新版のVer.6に加えてVer.2とVer.4のサポートを継続すると発表した為、Ver.2であるポータブル版も2014年初頭にIE11に対応させている。

IE11使用時の不具合を直して対応させた程度ではあるが、旧タブブラウザタイプである為、メニュー操作がしやすく機能面でKIKIに非常に似ていてサイドメニューにはお気に入りと履歴に加えてツリー表示も可能である。勿論、KIKIとは設定方法がまったく違うので慣れが必要であるが、カスタマイズの自由度は高く扱い易い。

実は設定の内容によってはポータブル版でも設定値をレジストリに書き込まれてしまうのだが、KIKIでは手動でレジストリに書き込んでいたIEモードの固定や省電力モードの解除、強制GPUレンダリングの使用などをSleipnir側で自動で書き込んでくれていたのでこれは良しとした。

ただこのレジストリへの書き込みなのだが、ポータブル版の実行ファイルはPortableSleipnir.exeとなっているのにレジストリに書き込まれた値はSleipnir.exeで生成されていた。これでは各レジストリの値が反映されないのでは?と疑って当方は一応PortableSleipnir.exeも書き加えておいた。

もしかしたらこれはインストール版用のレジストリ生成がそのままになっており、ポータブル版に合わせた修正がなされていない可能性が高い。この辺りの詳細は未確認である為、一度フェンリルに問い合わせる必要があるかも知れない。

コンポーネントブラウザである為、起動も動作も早く不満は無い。但し、サイドメニューにお気に入りを表示させた状態で起動させるとお気に入りの読み込みに少々時間が掛かるのが残念である。(サイドメニューを閉じてあれば問題無い)

まだまだKIKIほど使いこなしてはいないが、徐々に煮詰めて行く予定でいる。

因みにスキンの変更が可能でメニューからダウンロードサイトに移動が可能。本家サイトに豊富なスキンが用意され、インストールすることでメニューからいつでも簡単に変更が可能である。当方はデフォルトから旧IEタイプのものを選んだ。

2015年6月16日 追記)
レジストリエディタを開きながらPortable Sleipnirを起動して確認してみた結果、起動時にレジストリに必要な値が書き込まれ、終了と同時にその値は自動で削除されていた。よってレジストリにゴミは残らないようになっているようである。

2016年11月13日追記)
Portable Sleipnirは全く更新されず事実上サポート終了状態。 Windows7+IE11ではメモリーリークで動作不良に陥る時がある。 また、Windows10+IE11では正常に動作しない為、使用を断念。

SRWare Iron Portable

ファイル 433-3.jpg

Chromeにあったインストール時に勝手にIDを作成してGoogleに登録し、履歴などをGoogleに情報を流す機能などを省いてセキュリティ面を強化したドイツ製のブラウザ。

アップデートすら省かれているので、最新版をダウンロードしてファイルを上書きアップデートする必要があり少々面倒かも。(当方は旧Operaなど他のポータブル版で慣れているので特に問題ではないが)

使い勝手はChromeと同じだが、個人的にChromeの印象が悪く、あまり好みではないので当サイト表示テストに使用するだけで通常使用することは殆んど無い。

それとChromeの動作が軽かったのは昔の話。Blinkエンジンからははっきり言って現在のIEの方が起ち上がりも動作も早い。

こちらも正式にポータブル版がリリースされている。

Opera@USB

ファイル 433-4.jpg

Chromeと同じBlinkエンジン。スキンデザインはChromeと以前のOperaのあいのこのような感じ。

使い勝手はChromeにOperaの機能を混ぜたようなもので、どっちつかずになってしまった感じは否めない。旧Operaを使用していた慣れもあるのでBlink系ブラウザはこちらを使用することにしたが、設定方法もChromeに近いので旧Operaから移行した人間にはやはり慣れが必要である。

SRWare Ironと同じく起動に時間が掛かる。昔のOperaのような軽快さは無い。ポータブル版でもアップデートは自動で行えるので意外に便利。

Pale Moon Portable

ファイル 433-5.jpg

Firefoxの派生ブラウザ。Windows,Mac,Linuxなどに対応するように作られているFirefoxをWindows専用にブラッシュアップさせたブラウザ。よって使い勝手はFirefoxと変わらないし、専用に作り上げた恩恵か、本家Firefoxのポータブル版よりも起動も動作も早い。

現在主流のタブブラウザのデザインにメニューバーを上段に加えたスキンはIEやBlink系のブラウザよりも遥かに使いやすい。サイドバーも利用可能なところも良いが、残念なことにKIKIやPortable Sleipnirにあるツリー表示は無い(プラグインの導入で可能だったと記憶している)。

履歴を残さないように設定するとcookieを含めた履歴関係は一切残さないので、Geckoエンジンと合わせてセキュリティの面では一番信頼度が高いのではと思う。

当方が表示確認に使用しているブラウザの中で、どのブラウザよりも一番動作が軽快である。またポータブル版でありながらアップデートを自動で実行できるのも良い(最新リリースの確認は手動だがワンクリックでアップデートが可能。ほぼ自動と思ってよい)。

Firefoxは一時期、動作の重かった時代があったが、既に過去の話。よってGecko系エンジンのブラウザはこちらを使用することに決めた。

結構お気に入りのブラウザでメインで使用してもよいと思っている。

こちらも正式にポータブル版がリリースされている。

2016年11月13日追記)
Pale MoonはFirefoxと決別し、現在独自エンジンにて稼働。

SeaMonkey Portable

ファイル 433-6.jpg

Mozillaから派生したブラウザでFirefoxと同じくGeckoエンジンを使用する。旧タブブラウザスタイルなので扱い易くKIKIにも似ているので使いやすい。

但し、起動がこの中では一番遅く若干イライラさせられるのが難点だが、一度起ち上がってしまえば動作は軽快な部類に入る。起動さえなんとかなればなかなか良いブラウザだけに残念である。

Gecko系はPale Moonに決めたのでこちらは通常使用はしない。

2016年11月13日追記)
Pale MoonがFirefoxと決別して独自エンジンとなった為、Gecko系はこちらを使用。

Opera@USB 12.17

ファイル 433-7.jpg

Prestoエンジンを採用したOperaの最終バージョン。

既にサポートが終了してしまっているので通常使用することはないが、Blink系Operaよりも遥かに動作が軽く軽快に扱える。間違いなく歴代Operaの中で最高傑作だと思うし、今でも十分魅力のあるブラウザである。

対応されているサイトはまだあるので使用できないことはないが、サポートが終了してしまっている為、やはりセキュリティの面で不安が残るので使用は断念した。

Win7正式対応だけに惜しまれるブラウザである。

2016年11月13日追記)
2016年初頭に2年以上ぶりにセキュリティ強化版のVer.12.18をリリース。 使用継続が可能となった。

safari(おまけ)

ファイル 433-8.jpg

Mac系で正常に当サイトが表示できるか確認する為に、当サイト表示確認用PCのhp Pavilion dv5200にはSafariをインストールしてある。

突如、Windows用のsafariのサポートを打ち切ってしまい、最終バージョンは5.1.7までに留まる。Mac用でもVer.5のサポートは終了しているし、既にMac OS XではVer.6,Ver.7,Ver.8とリリースされている為、サイト表示の確認に使えるとは言い難い。

Windows7に正式に対応しているし動作も軽い。ざっと使用した感じでは扱い易かっただけにサポートされなくなったのは惜しまれる。

Windows用は重大なセキュリティホールが見付かっており、修正されずにサポートが終了してしまっているが、safariのサイトでは何故かダウンロードが可能である。

当然ながら上記の理由により、通常使用はしていない。

さて、この中で現在有力候補として残って実際に使用し始めたのは、IEをベースにTrident系にPortable Sleipnirをメインで使用し、次にサブブラウザとしてPale Moon Portableを使用。一応、Blink系のブラウザとしてOpera@USBの最新版を使用することにした。

当サイトの表示確認に各エンジンのブラウザを幾つか使用しているが、はっきり言えることは高機能且つ軽量であり、尚且つ起動が早く動作が軽いブラウザが一番使いやすいと思う。

高機能と軽量とは相反するものであるが、一般的なIE,Chrome,Firefoxと有名御三家だけで比べずコンポーネントブラウザを交えて比べた場合、Tridentエンジン系のコンポーネントブラウザの方がこれを上手く両立しているブラウザが多いと当方は感じている。

実際、長らく使用していたKIKIもそうであったし、地味ではあるがburaやDonut系なども高機能で軽量であった。しかも、今回メインに使用すると決めたPortable SleipnirもIEのコンポーネントブラウザであるし、これも機能や動作の軽快さを上手くバランスさせていると感じた。

Tridentエンジンの場合、セキュリティの面で煩く批判する人間も居るが、逆にウィルスをばら撒く輩やハッカーらがIEをターゲットにするお陰でマイクロソフトがその都度対応するので、実は強固だったりもする。

ChromeやFirefox好きの人間からはそのことを認めない者も多いが、Chromeはウェブカメラなどパソコン内部を遠隔操作されるセキュリティホールがあると指摘されながらも一ヶ月以上も対処せずに放置した過去があった。そのことを考えればマイクロソフト側の対応はいつも早いと思える。

それにChromeはIEに続いてシェア2位と既にマイナーなブラウザではなく、ウィルスやハッキングの対象とされているので、どちらがセキュリティ面で優位かというのはもう語れないと思う。

これらの件を踏まえて敢えて言うならば、今はFirefox系の方が優位なのかも知れない。

特にPale Moon Portableは使い勝手も悪くないし動作も軽く、前途の通り設定によって履歴を残さない。加えてGeckoエンジンは昔からセキュリティの面で定評もあるし、Firefoxのプラグインがそのまま使えるので拡張性も高くと遊び心もある。

使い始めてまだ日が浅い為にPortable Sleipnirをメインと決めたが、機能が劣っていたとしてもPale Moon Portableはメインにしても良いほどの出来栄えでPortable Sleipnirと並行して使用しても良いと感じたぐらいだから、良い機会なのでプラグインなどを含めてFirefox系を勉強してみるのも面白いかも知れない。

因みに「機能の面で勘違いをされている」と思われては困るので一応追記しておくが、Firefox系は豊富なプラグインを使用することで様々な機能を追加できるのは知っている。また、Chrome系もここ最近は多くのプラグインがリリースされているので、同じく拡張性は高い。

独断と偏見での評価である上に個人の主観もあることから、どれが最も優れているとは言えないが、現時点ではPortable Sleipnirが当方にはマッチしていたし、Pale Moon Portableが好印象であった。

今後はこのふたつを煮詰めて行き、更に使いやすいようにカスタマイズを進めて行こうと考えている。

どれもポータブル版でダウンロードして解凍すれば直ぐに使えるし、気に入らなければ解凍したファイルを削除するだけなので、もしも興味があるのならばダウンロードして一度使ってみればよいと思う。

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