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java.io.Externalizableを実装するオブジェクトは、readExternalメソッドを実装して、そのオブジェクトの状態全体を復元しなければなりません。このオブジェクトは、そのスーパークラスと連携してそれらの状態を復元する必要があります。ObjectInputのすべてのメソッドが、そのオブジェクトのプリミティブ型のフィールドとオブジェクトフィールドを復元するために使用できます。public void readExternal(ObjectInput stream) throws IOException;
注 -readExternalメソッドは public であるため、クライアントがストリームの既存オブジェクトを上書きしてしまう危険性があります。クラスで独自にチェックを追加して、適切なときにだけ呼び出されるようにすることもできます。
JDKTM 1.2 では、Externalizableオブジェクトの問題を修正するために、新しいストリームプロトコルのバージョンが導入されました。Externalizableオブジェクトの以前の定義では、ストリームからExternalizableオブジェクトを適切に読み込めるようにするために、ローカルの仮想マシンがreadExternalメソッドを探す必要がありました。新しい形式では、十分な情報がストリームプロトコルに追加されるので、ローカルのreadExternalメソッドが使えない場合は、直列化でExternalizableオブジェクトをスキップすることができます。クラスの展開規則により、ローカルクラスを使ったオブジェクトのマッピングがない場合は、入力ストリーム内のExternalizableオブジェクトはスキップできます。また、新しい
Externalizableストリーム形式では、ObjectInputStreamによって、利用可能な範囲を超える外部データの読み込み試行を検出し、readExternalメソッドによって消費されていないデータをスキップできるという利点もあります。外部データの終端を過ぎた読み取りに応答するObjectInputStreamの動作は、クラス定義のreadObjectメソッドが任意指定データの終端を超えて読み込もうとしたときの動作と同じです。バイトの読み込みでは-1を返し、プリミティブの読み込みではEOFExceptionをスローし、オブジェクトの読み込みでは、eofフィールドをtrueに設定したOptionalDataExceptionをスローします。この形式の変更のため、JDKTM 1.1.6 以前のリリースでは、この新しい形式を読み込むことができません。JDKTM 1.1.6 以前で、
PROTOCOL_VERSION_2に書き込まれたストリームからExternalizableオブジェクトを読み込もうとすると、StreamCorruptedException がスローされます。互換性の問題については、「6.3 ストリームプロトコルのバージョン」を参照してください。