手元で使用するのに小型の三脚を永い間探していましたが漸く手に入れることとなりました。
ものはVerbon SG-4になります。
もう何年前の製品なんですかね?
確か記憶によると当方が専門学生の頃の商品だったと思います。
高校1年生の時に天文撮影をするのに必要で購入した三脚が同じVelbonでHG-4というものでして、その世代の次世代製品でごついモデルになった頃の製品だったと思います。
そのHG-4を手元用に使う予定だったのですが、カメラの固定ネジが長いタイプで当方が所有するコンデジなどですと長過ぎて締め切れずに固定できない機種があった為に新たに購入した次第であります。
但し、型番から軽量コンパクトなHG-4の後継がSG-4と勝手に解釈していたのが仇となって手元に届いたSG-4を見たらその大きさに凹んでしまいました。
これはHG-4の後継でもなんでもないですね。
同じ4段式であっても三脚自体が質実剛健仕様でまったくの別物。
大きさから見るとMoutain ChaserやHandy ChaserなどのChaserシリーズの従来モデルとなるのが妥当な見方だと思います。
手元に置いて使うには大き過ぎました。 orz
まぁ、そんなことを言っても後の祭り。
後悔しても致し方ありませんから、諦めてそのSG-4を簡単に紹介したいと思います。
簡単に使えるようにと購入の際に最近の安価なモデルも視野に入れていたのですが、どうもプラベースの三脚には馴染めず、また雲台を使用した時のカチッと固定されずに、あのプラの柔らかいグニャグニャ感が嫌いで、数千円出してそんな華奢な三脚を買うなら古くてもガッチリとしている昔の三脚の方が後々色々と使い道があるのではないかと踏んでこのSG-4を選択しました。
ただ、持ち出すにはちょっと重過ぎの気もしますが…
既に清掃済みでありますが、この雲台の綺麗さは凄いですよね。
パン棒のシャフトに錆びとかありませんし、グリップ部の割れや欠け、汚れも殆ど見受けられないです。
三脚全体にも目立つ大きな傷も少なく、あまり使用されていなかったように感じられます。
元箱と当時のビニール袋が残っていましたから、前オーナー様は大事にされていたのだと思います。
そうそう、当方の三脚購入条件のひとつに今回はパン棒が左側というのが含まれていました。
これで“Two Way One Handle”だったら申し分ないのですが。
勿論縦位置撮影可能。
カメラの固定ネジは2段式でがっしりと固定できるもの。
またこのタイプは三脚穴が浅くてもネジを奥までねじ込んでから外ネジの摘みで固定できるので当方が所有するネジ穴の浅いデジカメでもきちんと固定できます。
因みにこのネジの浅いカメラというのはFinePix 4900Zです。
(多分同形状の6900Zも)
雲台のベースが物凄くごついですね。
ベースの面積も大きくカメラの底面全体をガシッと面で固定できます。
表面のラバーには使用感が見られますがまだまだ綺麗な状態を保っています。
強いて言えば固定ネジが左右だけでなく前後も移動できるとよかったですね。
購入条件のひとつとなるラックアンドピニオン式のエレベーター。
現行商品のスクリューナット式で手で上下させる機構はアングルを固定してから微調整が利かないのでまったく駄目です。
こんなところにもメーカーロゴのプレートが。
なんか演出が凝ってますね。
やはりレバー式が最も使いやすいです。
エレベーターレバーのグリップが劣化すると割れてしまう傾向にありますが、この個体は問題ないです。
ちょっと気になって修正したのがこのレバーの位置。
最初、レバーを起こした時の位置がこの画像とは逆の下向きの状態で、折り畳んでいる時はレバーが上側になり、雲台の操作がし難い状態でありました。
また起こした時にレバーが下側になると最初のひと回しの操作がし難いというのもあるので、当方で一度分解してエレベーターが最下部の状態で起き上げたレバーが上に来るように修正しました。
このようにするとエレベーターを使用せずレバーを折り畳んだ状態でもレバーが下側に逃げてくれますから邪魔にならずに雲台の操作が可能となります。
当方の三脚は操作性の観点からみなそのように再調整してあります。
このシリーズのごついところがこの脚のロックレバーです。
HG-4などのシリーズから一転して大きくごつい仕様に変更されました。
前モデルのロックレバーは実は経年劣化でロックが甘くなるという持病を抱えてまして、その対応策なんだろうと思います。
ただ、今回手に入れたSG-4は2箇所ほど甘くなっており、もう暫くしたら再調整が必要になると思います。
このシリーズの再調整は内部の金属プレートの枚数を足さなければならないのですが、コピー用紙などで代用すれば対応できると考えています。
この辺はHG-4のシリーズの方が劣化がありながらも実はネジの締め付けで調整できるので勝手は良いように感じます。
このシリーズの好きなところはこの石突付きのゴム足です。
小型で脚が四段、石突付きと、この三脚がフィールド用と窺わせる部分であります。
さて、大分前からこの三脚を狙っていたのですが、同じことを考えている人が結構多いのでしょうね。
綺麗な個体が出品されると争ってしまい、数十年前の三脚を買うような値段ではなくなってしまうのでいつも買いそびれていました。
そんなこんなで無理して買わず、粘った当方の勝ちかどうかはわかりませんが、今回のこのSG-4の落札価格はなんと510円。
画像から見ても分かるように、かなり古い商品でありながらもこれだけ良い状態を保ってこの値段での購入ですから、大満足の商品でありました。
動作的には前途の通りでロックレバーに多少のヘタリがありますが、十分実用できるレベルでお気に入りアイテムのひとつとなっております。
こうして古い商品を触ってみるとつくづく思いますが、やはり昔の日本製品は丈夫でしっかりしていますね。