2016.05.18 12:51
今更ながらのネタですが… 『おくりびと』を観てみました。
去年、ドイツの叔母が日本へ帰省した時に「これは良かった」と口煩く褒めちぎっていたのと、うちの母親も良かったと言っていたので、純粋に評価できるようネットなどで前情報を得ずに観てみましたが、当方はこの映画を受け入れることができませんでした。
話の途中(開始から45分ぐらい)であらすじが見えてしまってそこからつまらなくなってしまったのと、主人公の奥さんが旦那の仕事を納棺師と知って『汚らわしい』と叫んで実家に帰ってしまった時点でもう違和感が出てアウト。 日本人が納棺や葬儀に携わる人間に対して汚らわしいなどといった感情は無く、とても不自然で駄目でした。
最後は再開した亡き父親の納棺シーンで中途半端なカットで終了。 最後にCSI:マイアミにあった『ラスト1分のドラマ』ようなワンシーンを挿入して静かにフェードアウトさせれば、また違った印象で最後を括れたのではないかと思います。(エンドクレジットに挿入されている納棺の映像も要らない)
ただ、同級生の風呂屋の小母ちゃんが亡くなり、火葬場での点火シーンでのやり取りは良かった。 この場面がこの映画の最高峰になってしまったからこそ、余計にラストがお粗末になってしまった気がします。
広末涼子の演技力は古い映画を観て認めてはいましたが、幾つか作品を観ると(『永遠の0』ドラマ版にも出演していた)みな演技が同じで単調。 この映画で唯一のミスキャストだったように思います。
素晴らしい俳優陣が揃っていただけに脚本が駄作。 残念な作品でした。