当方が手に入れたdv6700はEU仕様のSpecial Editionであります。
当然ながら英語キーボードが搭載されているのですが、以前、nc6400の英語キーボード換装の記事を掲載した際に、コメント欄に『dv6000シリーズに英語キーボードへ換装するとFnキーとの組み合わせのキー操作(HP Quick Launch Buttons)ができなくなってしまうという問題がある』という書き込みをしました。
その内容は該当記事『nc6400 英語キーボード交換時のドライバー更新方法』のコメント欄を読んで頂ければ分かりますが、今回、当方もWindows7をインストールした際に同じ問題にぶち当たりました。
また当方の場合、Windows7をクリーンインストールしてインストールの際の最初の言語選択で英語キーボードを選択し、インストール時は正常にキー入力できるもHP Quick Launch Buttonsをインストールするとキー入力(配列)が日本語に戻されてしまう問題にも遭遇しました。
この問題を解消するには、
① メーカーに送って英語キーボード対応のBIOSに書き換えてもらう
② キーボードドライバーを標準101/102キーボードに戻して
HP Quick Launch Buttonsの使用を諦める
の2つの選択しかありません。
この2つの選択で問題になるのは、①の場合、海外モデルを扱ってくれるのか?ということと作業賃。(旧IBM(現lenovo)やDELLと同じくhpも全世界でサポート修理が受けられるサービスがあったはずですが)
②の場合は、ディスプレイの輝度調整がHP Quick Launch Buttonsに依存している為、画面の明るさが変更できなくなってしまうということです。
これはうろ覚えなのですが、BIOSの更新に失敗したり、静電気などでぶっ飛ばしてしまってパソコンが起動できなくなってしまった時に、メーカーで新たにBIOSを書き込んでもらう作業賃は、確か15,000円(別途運賃)ぐらいしたような覚えがあります。
ジャンカーにとって余裕でもう一台パソコンが買えてしまう作業賃は馬鹿馬鹿しく、かと言って②のような扱い難さを味わうのも嫌。折角お気に入りの一台を手に入れたのですからきちんと使えるようにしたいと思い、当方のスキル内で色々と試してみました。
その結果、英語キーボードがきちんと使えるようになったことから、当方の覚書と合わせて英語キーボードに換装してHP Quick Launch Buttonsが使えないユーザーや、これから交換を考えているユーザーの方々に参考になればと思い、こちらに掲載することにしました。
因みに当方がnc6400のコメント欄で指摘した通りで、BIOSの問題ではありませんでしたね。
dv6000シリーズはワールドワイドなモデルであり、当然ながら英語キーボードや他の言語のキーボードが存在することや、BIOSもビジネスモデルにあるhpオリジナルのBIOSではなく、一般的なPhoenix BIOSを使用し、言語選択で日本語が無く英語ベースであることに加えて、HP Quick Launch ButtonsのインストーラーやBIOSのバージョンなど英語版も日本語版も同じことから、『英語キーボードに対応したBIOS』というのに信憑性の無かったことが明らかになりました。
それでは、以下から英語キーボードへ換装した、または英語キーボードが最初から備わったdv6000シリーズのキー入力(配列)の問題とHP Quick Launch Buttonsを正しく動作させる方法を記述します。
今回はdv6700での確認になりますが、同じシステムボードを載せるdv6500、また同じ系列になる他の6000シリーズにも対応できる可能性がありますので、試してみる価値はあると思います。
それとドライバー関係を弄ると不具合が出る可能性も否めないので、自己責任にて行って頂き、必ず大切なデータはバックアップを取るようにして下さい。
使用したHP Quick Launch Buttonsのインストーラーは、hpリリースのVista用『sp40139.exe』を使ってインストールした。
英語キーボードの場合は『HP Quick Launch Buttons』インストール直後、デバイスマネージャを確認すると『Standard 101/102-Key or Microsoft Natural PS/2 Keyboard with HP QLB』とワンタッチボタン用のドライバー『HID キーボード デバイス』がきちんと充てられているが、OSが日本語の為にキー配列が日本語キーボードになってしまって正常にキー入力ができない。
これを一度OSの標準ドライバーを充てて英語キーボードと認識させ、改めて『HP Quick Launch Buttons』のドライバーを充てることで『HP Quick Launch Buttons』が英語キーボードと認識され、英語キー配列になって正常にキー入力ができるようになる。
以下の方法で『HP Quick Launch Buttons』にて英語キーボードと再認識させる。
- 1.デバイスマネージャを開いてその中にあるキーボードを左ダブルクリックで展開し、『Standard 101/102-Key or Microsoft Natural PS/2 Keyboard with HP QLB』を右クリックでメニューを開き、『ドライバー ソフトウェアの更新』をクリックして開く。
- 2.ウィザードが表示されたら『コンピューターを参照してドライバー ソフトウェアを検索します(R)』を選択する。
- 3.次に現れたウィザードの下部にある『コンピューター上のデバイス ドライバーの一覧から選択します(L)』を選択する。
- 4.『このハードウェアのためにインストールするデバイス ドライバーを選択してください。』のウィザードが表示されたら、『互換性のあるハードウェアを表示(C)』のチェックを外し、Windowsに予め備わっているドライバーを一覧表示させる。
- 5.『製造元』欄で『(標準キーボード)』を左クリックで選択し、『モデル』欄に表示された『標準 PS/2 101/102 キーボード』を同じく左クリックで選択して[次へ]をクリックして先へ進む。
- 6.『ドライバーの更新警告』のダイアログが表示されたら[はい]をクリックしてドライバーを変更させ、再起動を促されたらWindowsを再起動させる。
- 7.Windows再起動後、キー入力(配列)が英語キーボードになっているかメモ帳などで確認する。但し、『標準 PS/2 101/102 キーボード』に戻したので『HP Quick Launch Buttons』のドライバーが充たっていない為、この段階では輝度調整などのキーが反応しない。
- 8.改めて先の『項目1』と同じくデバイスマネージャを開いてキーボードを展開させ、『標準 PS/2 101/102 キーボード』を右クリックでメニューを表示させて削除を選択する。するとここで再起動を促されるが[いいえ]をクリックして再起動しないようにする。
- 9.続いて展開したキーボード内にある『HID キーボード デバイス』も同じく右クリックメニューから削除し、デバイスマネージャを閉じてWindowsを再起動させる。
- 10.Windowsが再起動したらOSが自動でドライバーを探し、『Standard 101/102-Key or Microsoft Natural PS/2 Keyboard with HP QLB』が充てられると再起動を促されるので、もう一度Windowsを再起動する。
- 11.Windowsが再起動したらメモ帳などを開き、正常にキー入力ができるか確認する。
英語キーボード用にキー配列が戻されていれば正常にキー入力が可能となり、またFnキーを使ったHP Quick Launch Buttonsも使用できるようになる。
当方はこれで英語キーボードとHP Quick Launch Buttonsが正常に動作するようになりました。
決してBIOSの問題ではありませんから、この方法で駄目だった場合はご自身で他を模索してみて下さい。