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lenovo ThinkPad X200 7458-63J を見る

2015.05.04 16:20

それでは手に入れましたX200をご紹介。モデルは『TYPE 7458-63J』でPRODUCT IDは『745863J』になります。

両番号でネット検索をしてもまったく情報を得られなかった為、詳細は不明。リースアップ品だったことを考えると企業向けにlenovoが提供したモデルではないかと推測します。

ファイル 415-1.jpg
FinePix E900にて撮影

X200の詳細情報に関してはネット上で幾らでも探せますから、当方ではここ1ヶ月使用した際の率直な感想を簡単に記載して行きます。
続き
前回の記事にも載せましたが、もう一度手に入れましたX200のスペックを書き記します。

CPU         : Core2 Duo P8800 2.66GHz
Chipset : GM45 Express + ICH9-M
GPU : Intel GMA 4500MHD
Memory : 2GB ⇒ 4GB(2GB x2)へ増設
HDD : HITACHI HTS723216A7A364 7200rpm 160GB SATA300
Display : 12.1インチTFT WXGA(1280x800) LED
LAN : Intel 82567LM Gigabit Network
WirelessLan : Intel WiFi Link 5100 AGN
OS : Windows 7 Home Premium ⇒ Professionalへ変更

X200には標準電圧のCPUが載せられており、最上位となるCore2 DuoのTシリーズに加え、TDP電圧を下げて2次キャッシュを半分にしたPシリーズの2種類が用意されていました。

当方が手に入れたX200のCPUはPシリーズのCPUが載せられたモデル。最上位のTシリーズではありませんが、Pシリーズモデル中、最高クロックであったP8800(2.66GHz)を載せたモデルになります。

以前にも記載しましたが、この7458-63JはWindows7が標準搭載された後期モデルで、ダウングレード権にてWindowsXPが入れられていた個体。リースアップされた時にリファビッシュされ、Windows7をインストールして中古販売されたものになります。

ですから、当方が購入した際もWindows7がそのまま残されており、またリファビッシュ用のインストールディスクもきちんと付属していました。

HDDはオプションであった7200回転の160GBが搭載され、このHDDはキャッシュが16MBに160GBプラッタ1枚と当時高性能だったHDDが載せられていました。このX200の拡張目的で手に入れたX200sジャンク機がSATA150だったのに対してこちらはきちんとSATA300仕様のHDDであります。

また後期モデルとなる為、WXGAながらバックライトはLED仕様。パーツ構成も少なく軽量化され尚且つ消費電力が少なくなっていますから、ある意味TDPの高いTシリーズを載せたモデルよりもパワーとバッテリー駆動の持続時間を上手くバランスさせたモデルとも言えます。

永らくXシリーズはサードベンダーのグラフィックチップを搭載したモデルでありましたが、モバイルユースの観点から消費電力を抑える為にCoreシリーズからはチップセット統合型グラフィックが採用されるようになりました。

それまでの統合型グラフィックの性能面や消費電力の高さからサードベンダーのグラフィックチップを載せた方がバッテリーの持続時間などで優位だった為、永らくATI(現AMD)のチップを載せていましたが、統合型グラフィックで十分オフィスモデルとして実用できるほどに性能が高まったことに加え、消費電力も大幅に下げられたことでバッテリー駆動の際の持続時間の問題も克服されたことから、統合型グラフィックが採用されるようになりました。

勿論、性能面が上がったと云えどもサードベンダーのチップに敵うわけではありませんが、それでも飛躍的に向上したことには変わりはありません。

その証拠にこのグラフィックはIntel GMA 4500MHDと末尾のHDの名の通り、ブルーレイ再生支援が統合型グラフィックで初めて採用されたチップになります。

そうそう、書き忘れていましたが、X200はXシリーズ初のワイド液晶パネルになります。

それでは簡単に画像を交えて話を進めます。

ファイル 415-2.jpg

天板に使用感がありますが、使い倒した個体よりも傷は少な目で画像に写るほどの目立つ傷はありません。リースアップ品であり、当方で3オーナー目になる個体としては十分綺麗な部類に入ります。

この世代でもチタン含有なのですかね? ちょっと調べられませんでした。

X31,X32以来のThinkPad購入でありますが、IBM時代の塗装に比べると流石支那クオリティと云ったところか塗装が以前のモデルよりも薄く弱くなっているように感じました。オークションで出品されている商品の画像を見ると、みな四つ角部分に塗装剥げが見られますが、当方のX200にもやはり角面に塗装剥げがありました。

ファイル 415-3.jpg

ボディ前面はディスプレイラッチ解放のスライドレバーとメディアスロットのみとなります。

メディアスロットは5in1仕様でSD,SDHC,MMC,メモリースティック,メモリースティックPROが使用できます。

ちょっと気に入らないのがディスプレイを立ち上げる際のスライドレバーの位置。ボディ中央ではなく右側に寄った位置に配置されています。

人差し指から小指の何本かをボディ右側面に沿えて親指でスライドレバーをスライドさせ、ラッチのロックを開放させてディスプレイを立ち上げますが、このスライドスイッチの位置が素直に親指が当たる位置に無い為、毎度探してしまう有り様です。(勿論、慣れも必要なんでしょうが)

当方の手が小さいなどの問題ではなく、少々下方向且つ奥まった位置にある為、やり難いというのが本音です。このような作りをするならば、敢えて右方向に寄せて設置させることなどせずに従来通り中央へ配置するか、でなければスライドレバーの突起をもっと大きくして触感でスライドレバーの存在を分かり易くしてもらいたかったです。

右寄りに設置されていますから初めて手にした人間は無線LANのオンオフスイッチと勘違いするユーザーも居るのではないかと思ってしまいます。

ファイル 415-4.jpg

従来のモデルを継承してワンスピンドルモデルとなる為、光学ドライブは本体に装備されていません。ですからインターフェイスの配置の自由度は高く端子間の幅が広く取られています

また、従来のモデルと同じく2.5インチのHDDが採用され、側面からHDDにアクセスできるのも従来型と同じとなっており、容易にHDDの交換が可能となっています。

この世代の12インチモデルは1.8インチHDDを採用するモデルが多くなり、パフォーマンスの面で劣る部分でありましたが、Xシリーズは敢えて重量が嵩む2.5インチを採用してパフォーマンスの面で他社よりも優位に立っていました。

因みに純正HDDである7200回転160GBから5400回転80GBに変更してあります。160GBまで容量が必要無いことと消費電力を低減させる為にです。
(宅内使用且つモバイルPCとして使用しないことから7200回転160GBに戻す予定)

ファイル 415-5.jpg

背面はバッテリーのみ。以前購入したhp nc2400と同じく潔くインターフェイスを側面に振ったのは当方としては高く評価できる部分です。

DELL D430のように背面にUSB端子などを設けると扱い難くくて当方的にはNGですね。やはり頻繁に使用するインターフェイス(特にUSB端子など)は側面に配置するのがベストだと思います。

D430にはnc2400や今回のX200のようにドッキングベイやドッキングステーションが用意されているのですから、デスクの上での使用で背面を利用したい場合は、それらを配して利用した方が使い勝手は良いと思います。

まぁ、使い勝手がイマイチなところは、DELLクオリティなんでしょうけど。

ファイル 415-6.jpg

左側面は大型のCPUファンの排熱口が目立ちます。PシリーズのCPUはTDP電圧が低く発熱量が少な目な為、当方が使用する環境下では冷却ファンが全開で回ることは殆んど無いです。

ベンチテストで回転数が上がった時に特殊なファン形状から回転音や風切音が殆んど聞こえず、非常に静かなのには驚かされました。オフィス内は勿論、一般的な生活雑踏の中ではまったく聞こえないと思います。

次にUSB端子二つが装備され右側面と合わせて合計三つのUSB端子が備わります。12インチモデルでは二つ装備が殆んどですが、片面に二つ、もう一方に一つ装備してくれているのはありがたい装備です。

外付けHDDや光学ドライブなどで仮にバスパワーで動かなかったデバイスをY字USBケーブルでもう一つのUSB端子から電源供給が可能となるので非常に便利です。

また、そのように2つのUSB端子を使用して埋まってしまっていても、もう片方のUSB端子でUSBメモリーやマウスなど他のデバイスが使えますから、やはり小型な12インチモデルであってもUSB端子は多いに越したことはないと思います。

ちょっと残念なのはDCジャックの位置ですかね。当方的には背面に装備させ、DCプラグをL型にして左右どちらにも電源ケーブルを振れるようにすれば、デスク上での配線の取り回しがしやすくなったのではないかと思いました。

ファイル 415-7.jpg

底面からアクセスできるのはメモリーのみ。mini PCI Expressなどを含め、すべてキーボードとパームレストを外さないとアクセスできない為、少々メンテナンスの部分では面倒臭さがあります。この辺りはhpやDELLの方がメンテナンス性は高いですね。

底面もThinkPad特有の塗装が施されていますが、少々汚れが目立ちますからこの処理は賛否両論かと思います。実際、当方のX200も汚れが目立っていますし、塗装剥げも散見して見栄えは良くないです。(画像で見るほど酷くはないのですが)

メモリーは先日購入のX200sジャンク機から2GBを抜き取って装着。4GBにアップしてあります。

また、バッテリーは4セルの薄型が装備されていましたが、これは後から購入した動作品のX200sに装備されていた6セルタイプのものと交換しました。

X200はモバイル用途ではなく屋内にて通常使用。正常なX200sをCF-R6の代替えとして寝床パソコンとして使用する予定でいる為、軽量化の為にX200sに4セルを装備させました。(そのX200sのレポは後日致します)

プロダクトキーの記載されるコアラベルの左隣にはリファビッシャーである証しのラベルが貼られています。

ファイル 415-8.jpg

ThinkPadと云えばやはりキーボードの打鍵のし易さでしょう。

7段配列に加えてキートップの厚みからくるしっかりとしたタッチ感は使い易いの一言。流石だと思います。

但し、キーボード自体の剛性感はX31,X32やそれ以前のモデルよりも落ちているように感じましたし、メンブレンの反発に少々引っ掛かりのあるような硬さを感じました。

やはり適度なストロークとしっとりとしたタッチ感で秀逸であった600シリーズや560Zには及ばないようです。

ワイドパネルになったことでボディ全体が横方向が広がり、その恩恵あってキーピッチに余裕ができたことで前モデルのX60系で無くなっていた最下段の右altキーが復活しています。

キーボードの話の際にいつも述べていますが、ショートカットキーを多用する当方にとって右altキーの有無は非常に重要。復活してくれたのは非常にありがたいです。

トラックポイントに関しては変わらぬ操作感で、こちらはやはりDELLやhpのものよりも数段扱い易いです。hpではポイントスティックとタッチパッドとを両用して用途によって使い分けていますが、ThinkPadに関してはトラックポイントのみで十分使えます。特にセンターボタンが非常に便利で当方のお気に入りであります。

手に入れたX200は残念ながら少々テカリが目立ちますが、文字消え無く概ね良好です。

因みにこのX200は宅内使用の為、フィンガープリント(指紋認証)はドライバーのみ充てて関連するアプリケーションはインストールしていません。使わないソフトを入れてもHDD内を肥大化させるだけのただのゴミですからね。

ThinkVantage内のアプリもモデル毎に肥大化されて当方的に必要のないものばかり。最低限必要なものをインストールしただけなので、ThinkVantageボタンは使えない状態になっています。

ファイル 415-9.jpg

ちょっと気に入らなかったのは無線LANアクセスランプと電源ボタン。

アクセスランプは無線通信中に点滅状態になるので、ファイルサーバー経由で動画を観ていると常時点滅を続けてはっきり言って邪魔です。

Windows7にはタスクバーにモニターのデザインをした通信アイコンが無くなってしまい、アクセス状況が把握し難くなってしまった為、ボディ側に通信ランプが備わって通信中と促してくれるのは確かにありがたいのですが、視聴している画面下で点滅しているので非常にウザいです。

次に電源投入ボタンですが、X31,32のものよりも小型化されてしまい、指の腹では少々押し難くなってしまっています。致し方なく指先(爪など)で押すようにしていますが、これですとボタン上部にある丸い白色のプリントが擦れて消えてしまいそうでちょっと嫌な気分になりました。

キーボードベゼルの幅にまだ余裕があるのですから、もう少し大き目に作っても良かったのではないかと思いました。

まとめ

記事の冒頭でも記述しました通り、X200に関しての詳細はネット上に多くの情報を見付けることができます。lenovoに買収されてもやはりそれだけ根強いユーザーが居ることの証しかと思います。

実際当方も叔母から貰い受けたTP560を切っ掛けにキーボードの扱い易さに惚れ込み、560シリーズを集めたり、のちの570シリーズ、そしてXシリーズへと続いたユーザーであります。

ThinkPadの優れた部分であるキーボードの打鍵感に関しては、先に述べたように以前のモデルと比べてストロークは変わらずともメンブレンの引っ掛かるような硬さに不満があったりしますし、取付方法も多めにビスを使用した強固な固定方法が、手前側はパームレストにスライドさせて挿し込んで固定させ、キーボード全体の固定ビスの本数を少なくさせるなどをしてきっちりと固定できずに浮いていたりと、キーボード全体の剛性感が後退してしまってはいますが、実際に触れて使用してみるとやはり「ThinkPadだなぁ」と感心させられるのは流石だなと思います。

車業界では「腐ってもポルシェ」や「腐ってもベンツ」という言葉があるのですが、古いポルシェでもベンツでも新旧に関係なく何か通ずるものがあって、乗ると「やはりポルシェだなぁ」「やはりベンツだなぁ」と感じ得るものがあり、その感覚に近いものがThinkPadにはあって、手にすると「あっ、ThinkPadだ」と感じさせる何かがこのX200にもあります。

lenovo世代に入ってからコストダウンなどの制約や品質に問題があることは拭え切れませんが、やはり一度ThinkPadの感覚を覚えてしまうとなかなか他のモデルを素直に受け入ることはできなくなってしまうように思います。

分解した際、各パーツ一点一点を見るとDELL並みにお粗末なプラパーツで以前よりも強度は低下しており(流石支那クオリティ)、既にhpの方がPC全体の剛性感は高くしっかりとしているのですが、それでもIBM時代のThinkPadの味が残され、改めて手にしてこの感覚を味わってしまうとThinkPadがいいと思ってしまいます。

決して他のメーカーが劣っているということではありませんが、この感覚に惚れてしまうとなかなか抜け出せないのがThinkPadなんだと思います。

今はこのクラスですとタブレットが主流ですから、時代錯誤なんでしょうけどもね。

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