OSをインストールし終えて安定動作まで漕ぎ着けましたので、当方なりの最終レポをお届けしたいと思います。
前回の記事で外観の状態をレポしましたから、今回はキーボード周りの感想を中心に話を進めます。
このシリーズは幾らでもネット検索でレポが見付かりますから、詳しい内容は他のサイトで読んで頂ければよいと思います。
先ずは手にして分解して改めて思ったのはその作りの剛性感の無さでした。相変わらずのプラスティックの薄さと弱さでキーボードカバーの貧弱さには驚かされるものがあります。
キーボードカバー(兼ヒンジカバー)は、電源ボタン近くにある隙間にドライバーなどを差し込んで徐々に外して行きますが、分解の際に割れてしまうのではないかとビクビクしながら外しました。(爪の掛かりが浅いので簡単に外せるのですが…)
加えて画像で見る通りきちんと嵌っているにも拘らず少し浮き気味でキーボードベゼルとの間にこれだけの隙間ができており、精度の悪さもピカイチであります。
塗装の弱さもずば抜けておりますし、この世代のDELLはやはり質感が悪いのひとことであります。
次にボディの大きさを少しだけレポしたいと思います。
上からほぼ同世代のライバル機HP Compaq nc2400、中段がDELL D430、下段が14インチモデルとなるnc6400になります。
横幅は1cmほどnc2400の方が小さいです。厚みはラウンドしている角度からnc2400の方が厚いように見えますがほぼ同等であります。
横から見るとnc2400が手前にラウンドさせている分、後部がD430よりも厚みがありますが、大きく差があるほどではありません。逆にnc2400には光学ドライブが搭載されていますから、光学ドライブレスのD430とほぼ同じ厚みに仕上げてあるのは立派だと思います。
奥行に関しては若干nc2400の方が長くなっておりますが、先程の画像にある横幅の差から実際はnc2400の方がコンパクトに見えます。
それとインターフェイスが横に集約されている分、nc2400の方が外部機器を繋ぎやすく使い勝手が良いと言えます。D430のように後面にUSB端子が備わるのはやはり接続の際に覗き込むという余計な行為が加わるので使い難いです。
次に当方が重要視するキーボードの使い易さです。
相変わらず最上段のキートップの幅の狭さは使いづらいです。指の腹で押すと指先や爪がキーボードカバーに当たってしまって押し難いです。使用頻度が高いと下手をするとキーボードカバーの塗装を擦り落としてしまうことがあるので気を遣って打鍵しなければならなくなります。パームレストの奥行は十分確保されているのですから、もう少しキーボード自体の奥行きを稼いでキートップの幅を広げて欲しいものです。
キータッチの件ですが、以前のモデルと比べてストロークの硬さが増しており、当方が所有するHPのビジネスノートにちょっと似たタッチ感に変わっていました。
これは悪い意味ではなく、HPよりもメンブレンの反発が弱く仕上げられている為、無理に押し込むようなスタイルではなく自然と押し込めるようになっており、またHPよりもキーストロークが短いので、打鍵のしやすさだけを見るとこちらの方が当方は好みでありました。
兎に角、同じ世代のHPのキーボードはキーストロークが長く、メンブレンの反発が強くて押し込む感覚で打鍵しなければならないので、タッチ感だけは気に入らず当方は未だに慣れていません。
それとこのD430のキータッチの感覚からか、以前のモデルよりも剛性感が増したようにも感じられました。
altキーを多用する当方にとって右側に備わらないのはつらいです。最下段のキーが少なくaltキーの備わる英語キーボードがやはり欲しくなってしまいますね。
D430で当方がもっとも使い難かったのがタッチパッドとスティックポイントです。
先ずタッチパッドとスティックポイント両方共にクリックボタンが少々パームレストから下がった位置にあり、これが押し難くクリックしづらくなっています。クリックボタンとタッチパッドとの間の境の部分を押してしまって操作ミスすることが多かったです。(多分、HPの突起形状に慣れてしまっているのもあると思いますが…)
こちらはnc2400。
HPのビジネスノートのクリックボタンはストロークが長くフニャフニャなので使用感は良いとは言えませんが、手前が突起状になっている為、操作ミスをすることはありません。
どうもDELLの製品はデザインが先行しているように感じて操作性は二の次のようですね。
D430(D420も含め)はそれまでのSynaptics製からALPS製に変更されたようですが、操作感もアプリケーションも当然ながら変わっており、その使い勝手にちょっと慣れずにいます。というよりは、はっきり言って当方には使いづらいです。
その理由は先ずタッチパッドではSynapticsと比べて初動作の反応が遅く、ポインターを少し修正しようとちょこんと動かそうとするとなかなか反応してくれず、思ったようにうまく動いてくれません。また大きく動かすにも指の動きの追従がワンテンポ遅れており、狙った場所に止めるのに慣れが必要です。
言葉で表現するのがなかなか難しいのですが、ちょうど紐に先に括り付けたボールを紐伝いに操るような感覚に似ている感じです。
次にスティックポイントでは初期加速が速すぎてこれまた微調整がし難いです。タッチパッドと違って反応が良過ぎるといった感じで小入力でも移動距離が大きく僅かな動きが敏感過ぎてこれも駄目です。
というかこのセッティング、タッチパッドとスティックポイントと逆ならば、まだ扱いやすかったんではないかと思います。
兎に角、専用アプリケーションで調整してもSynapticsよりも操作し難く、ALPSは一歩も二歩も製品として後退しているように感じました。
但し、所有するdv3500もALPS製でしたがここまで扱い難いとは感じませんでしたからハード側の特性というのもあるかも知れませんね。
仕上がったD430。
最後にOSの起ち上がりですが、同じ1.8インチHDDを搭載するもnc2400の方が早かったです。光学ドライブが装備されていることからメディア関連のアプリを多少インストールしてあるので、インストール容量の多さからnc2400の方が遅いのではと思っていましたから予想外でした。
しかもD430は1.8インチHDDのパフォーマンスを考慮し、IO DATAのRamPhantomEXをインストールしてラムディスクを作成し、tempフォルダやTemporary Internet Filesなどを移動させてHDDへのアクセスを軽減させてあってもです。
多分この理由は、同じ1.8インチでもD430はTOSHIBA製でZIFコネクター、nc2400はHITACHIでピンコネクターと、メーカーとその仕様による差も関係しているのではないかと思います。
さて、前回ご紹介した通りで劣化の激しいDELL製品の中でも今回のD430はかなり状態の良いものというのが最後の画像から確認できるかと思います。
人気機種であるD430がこの状態でWin7Pro付き4,000円落札ですから、使い難いと言いながらも実は満足していたりもします。これが現状の市場価格での落札でしたらもっと批判していたと思います。(^^ゞ
直接的なライバルCore2 Duoを搭載する2510pとの比較ではなく、前モデルCore Duoを搭載したnc2400との比較でありましたが、どちらを選択するかとなった場合、ほぼ同じ大きさ同じ重さで光学ドライブを搭載しているnc2400を当方は選びます。
トラックポイントの使い勝手もnc2400の方が良いですし、筐体の剛性もD430よりも高く使用劣化も明らかにHPの方が耐久性が高いですし、ディスプレイを立ち上げた時の質感もHPの方が勝っています。
兎に角、他メーカーのPCと比べてしまうとDELLはやはり安価なPCというのは拭えないと改めて思いました。
但し、その辺りを考慮に入れて購入検討するならば、スペック的には同等なわけですから、十分購入候補に名を連ねるPCだと思います。
ということで、友人がなかなかWindows7を導入して使用せずにお蔵入りしているのがなんとなく分かるような気がしました。
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