記事一覧

トップ > カメラ > FUJIFILM > FinePix E550を見てみる

FinePix E550を見てみる

2012.11.10 00:00

それではE550のご紹介。こちらもS602での撮影になります。

ファイル 297-1.jpg

先日の雑記帳で話した通り、F710の姉妹機であるF810の仕様内容そのままに、単三電池仕様にしたモデルがE550になります。

単三電池を収納できるように電池室兼用となるグリップ部を新設。その分、高さが増して外装は全く違う筺体になっています。横長であったF700/F710/F810から一転、グリップ部を備えたことでフィルム時代のバカチョンカメラのようなデザインになっています。

F810と大きな違いは単三電池駆動のほかにアダプターリングを装着してテレコンやワイコンを装着できるようになっています。E550ロゴの脇にあるボタンを押すことでレンズ周りのリングカバーを外すことが可能で、そこにアタッチメントが現れる仕組みになっています。
続き
ファイル 297-2.jpg

サイドにはAV端子にUSB端子、DCジャックが装備されています。

Aシリーズに似たレイアウトでボディデザインもどちらかというとAシリーズに近いと思います。ただ、Aシリーズと違ってこちらは端子カバーが用意されています。Aシリーズはこの手のカバーが無いのでこの辺は上位機装備なのでしょうね。

ファイル 297-3.jpg

コンデジとしては多彩な機能を持つE550ですが、F810にあったダイレクトボタンは露出補正だけにとどまり、他のフジ機と同じくメニュー画面から設定を変更するようになっています。よって操作系はダイレクトボタンやプリセットダイヤルを持つF710/F810の方が圧倒的に使い易いです。

方向キーに兼用されるマクロモードとストロボモード切り替えのプリント表記が造形に変更され、使用による擦れで消えてしまうことが無くなりました。私的にこれは大歓迎です。

ディスプレイ右脇上部に新たに撮影/再生モード切替えのスライドスイッチを設けています。F700/F710/F810のような電源との兼用ボタンよりも明らかにこちらの方が使い勝手は良いです。

それとフジはよくボタンの配置を変更することがあるのですが、F810とE550でBACKボタンの配置が変わっています。正直な話、他のフジ機を複数台所有して使用していると誤操作します。このような主要キーのボタン配置は統一性を持たせて欲しいものです。

ファイル 297-4.jpg

上部はF810と同じく電源ボタンにモードダイヤル、シャッターボタンとシンプルな構成になっています。

シャッターボタンがもう少し前面にラウンドして(傾いて)くれると押しやすくなると思います。

ファイル 297-5.jpg

グリップ部が大きく迫り出しホールド性が高いことが窺えると思います。実際、グリップ周辺にラバー処理も施されて、この手のコンパクトカメラの中ではずば抜けて持ち易いと思います。

グリップ部下部に単三電池とメディアの挿入口を設置。ロック機能が付加され、バックからの出し入れで容易に開かないように配慮されています。これは容易に開いてしまうS6000fdにも付けて欲しかった装備です。

三脚ネジ穴がプラパーツになっているのは残念。コストを抑えているのでしょうね。

ファイル 297-6.jpg

背面にも大きくラバー処理され握り易くなっています。

少々残念なのはグリップ部に親指を掛けた際にズームボタンが押し難いことです。何故か斜めにラウンドされているので操作する時は親指を少々立てながら押す必要があります。平らにしてもう少しボタンを迫り出してくれれば、操作性が向上したと思います。

ファイル 297-7.jpg

ディスプレイは今となっては小さな2.0インチ15.4万画素ですが、私的には十分撮影確認などに使えます。

ファイル 297-8.jpg

レンズの焦点距離はf=7.2mm~28.8mm(35mm換算32.5mm~130mm相当)でF710/F810と同じものが装備されています。

ストロボは自分が好きな手動ポップアップ式ですが、F710/F810のように電源断で自動的に収納される機能は省かれています。余計な機能を持たせて将来的に壊れてしまうよりは、収納も手動の方が良いと思います。

カメラとしてと考えると、圧倒的にF710/F810よりも形状的にこちらの方が好みです。古臭いですけどね。

但し、F710/F810の売りであった『操作性の良さ』に関しては、このE550は他のフジ機と変わらないので一歩も二歩も後退したように思います。

単三電池仕様に加え、このデザインで操作性がF710/F810と同じならF810の購入には至っていなかったと思います。

E550は姉妹機から見るとちょっと異端児なカメラだと思いますが、この異端児ぶりは意外に自分は好きだったりします。