Java

標準ドックレット

Javadoc 1.4

目次

標準ドックレットの概要

標準ドックレットは、SunTM が提供するドックレットで、Javadoc のデフォルトの HTML 形式による API 出力を生成します。 この SDK ドキュメントに含まれる JavaTM プラットフォームの API ドキュメントは、標準ドックレットによる出力の例です。 Javadoc の -doclet オプションを使ってコマンド行で他のドックレットが指定されていない場合は、標準ドックレットが使われます。

標準ドックレットに注目する 1 番目の理由は、ドックレット API を最大限に利用した良い例であることが挙げられます。 2 番目の理由は、標準ドックレットがデフォルトの HTML 出力をどのように生成するかを知ることにより、標準ドックレットを修正して、カスタム API ドキュメントを生成する独自のドックレットを作成しやすくなることです。

標準ドックレットのクラス

標準ドックレットは、com.sun.tools.doclets パッケージ、 com.sun.tools.doclets.standard および com.sun.tools.doclets.standard.tagsパッケージのクラスで構成されています。 デフォルトの HTML 出力を生成するうえで、重要な役割を果たす標準ドックレットのクラスの概要を次に示します。

com.sun.tools.doclets

com.sun.tools.doclets.standard com.sun.tools.doclets.standard.tags タグレットの詳細については、「タグレットの概要」 を参照してください。

コマンド行からの標準ドックレットの実行

コマンド行で-doclet タグが他のドックレットを指定していない場合は、デフォルトで標準ドックレットが呼び出されます。 たとえば、次のコマンドを実行するとします。
% javadoc myPackage
標準ドックレットを使って、myPackage についての HTML 形式 (デフォルトのスタイル) の API ドキュメントが生成されます。 -doclet オプションを指定しないで javadoc を実行した場合は、-doclet オプションを指定して標準ドックレットを呼び出した場合と同じ処理が行われます。 つまり、上記のコマンドは、次のコマンドと同義です。
% javadoc -doclet com.sun.tools.doclets.standard.Standard myPackage

プログラムからの標準ドックレットの実行

Javadoc ツールには、プログラムから利用できるインタフェースがあります。このインタフェースには、Java 言語で記述された別のプログラムから Javadoc ツールを呼び出すための public メソッドがいくつか用意されています。 これらのメソッドは、com.sun.tools.javadoc.Main クラスにあります。

public static void main(java.lang.String[] args)
コマンド行インタフェースです。
パラメータ:
args - コマンド行パラメータ
public static int execute(java.lang.String[] args)
プログラムから利用できるインタフェースです。
パラメータ:
args - コマンド行パラメータ
戻り値:
リターンコード
public static int execute(java.lang.String programName,
                          java.lang.String[] args)
プログラムから利用できるインタフェースです。
パラメータ:
programName - プログラムの名前 (エラーメッセージ用)
args - コマンド行パラメータ
戻り値:
リターンコード
public static int execute(java.lang.String programName,
                          java.lang.String defaultDocletClassName,
                          java.lang.String[] args)
プログラムから利用できるインタフェースです。
パラメータ:
programName - プログラムの名前 (エラーメッセージ用)
defaultDocletClassName - 完全指定のクラス名
args - コマンド行パラメータ
戻り値:
リターンコード
public static int execute(java.lang.String programName,
                          java.io.PrintWriter errWriter,
                          java.io.PrintWriter warnWriter,
                          java.io.PrintWriter noticeWriter,
                          java.lang.String defaultDocletClassName,
                          java.lang.String[] args)
プログラムから利用できるインタフェースです。
パラメータ:
programName - プログラムの名前 (エラーメッセージ用)
errWriter - エラーメッセージを受け取る PrintWriter
warnWriter - エラーメッセージを受け取る PrintWriter
noticeWriter - エラーメッセージを受け取る PrintWriter
defaultDocletClassName - 完全指定のクラス名
args - コマンド行パラメータ
戻り値:
リターンコード

標準ドックレットのソース

標準ドックレットのソースコードは、Java 2 SDK の一部として、次のサイトからダウンロードできます。 ソースファイルは、src/share/classes/com/sun/tools/doclets ディレクトリにあります。


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コメントの送付先: javadoc-tool@sun.com
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