Java Plug-in コントロールパネルを使用した Plug-in の動作/オプションの設定



このセクションでは、次のトピックについて説明します。

概要

JavaTM Plug-in コントロールパネルを使用すると、起動時に Java Plug-in が使用するデフォルト設定を変更できます。 Java Plug-in のアクティブなインスタンスで稼動中のアプレットはすべて、これらの設定を使用します。

Java Plug-in コントロールパネルの起動

次の手順で、Java Plug-in コントロールパネルを起動します。

Windows: Windows のコントロールパネルで、Java Plug-in というラベルの付いた Java Coffee Cup のアイコンをダブルクリックして、Java Plug-in コントロールパネルを起動します。

Solaris および Linux: Java Plug-in コントロールパネルを起動するには、実行可能ファイル ControlPanel を実行します。 Java 2 SDK では、このファイルは次の位置にあります。

<SDK installation directory>/jre/bin/ControlPanel

次の位置にもあります。

<SDK installation directory>/bin/ControlPanel

たとえば、Java 2 SDK のインストール先が /usr/j2se の場合、次のコマンドでコントロールパネルを起動します。

/usr/j2se/jre/bin/ControlPanel
Java 2 Runtime Environment がインストールされている場合、このファイルは次の位置にあります。
<JRE installation directory>/bin/ControlPanel
Netscape を使用して、コントロールパネルのアプレットページを開くこともできます。このアプレットページは、JRE ディレクトリ内に ControlPanel.html ファイルとしてインストールされています。 Java 2 SDK では、このファイルは次の位置にあります。
<SDK installation directory>/jre/ControlPanel.html
JRE では、このファイルは次の位置にあります。
<JRE installation directory>/ControlPanel.html

保存オプション

コントロールパネルのオプションを変更したら、[Apply] をクリックして変更を保存します。 [Reset] をクリックして変更を取り消し、すでに入力および適用している最新の値を再ロードします。 ただしこれは、インストール時に最初に Java Plug-in に設定されていたデフォルト値のセットと同じものではありません。

コントロールパネルのオプション設定

6 つのパネルを使用して、Java Plug-in コントロールパネルのさまざまなオプションを設定できます。 各パネルには、次の名前が付けられています。

以下に各パネルについて説明します。

注:

以下の各パネル例で表示されているチェックボックスやラジオボタンの設定は、[Browser] パネルを除いて、デフォルト (インストール時) の設定です。 [Browser] パネルのチェックボックスは、インストール時のユーザ選択によって決まります。

[Basic] パネル

[Basic] パネルを次に示します。

[Basic] パネルでは、次のオプションを設定できます。

Enable Java Plug-in
このオプションをチェックすると、Java Plug-in が有効になりアプレットが使用可能になります。 このオプションを選択しない場合、Java Plug-in では一切アプレットが実行されません。 デフォルトでは、Plug-in は有効になります。
Show Java Console
アプレットの実行時に Java コンソールを表示します。 コンソールには、System.out および System.err オブジェクトにより出力されるメッセージが表示されます。 これは、問題のデバッグ時に有用なオプションです。
Hide console
コンソールが非表示で実行されます。 この設定はデフォルトで有効になっています。
Do not start console
コンソールは起動されません。
Show Exception Dialog Box
例外が発生した場合に [Exception] ダイアログボックスを表示します。 デフォルトでは、[Exception] ダイアログボックスは表示されません (オプション未選択)。

[Advanced] パネル

[Advanced] パネルを次に示します。

[Advanced] パネルでは、次のオプションを設定できます。

Java Run Time Environment
マシンにインストールされた任意の JRE または Java 2 SDK, Standard Edition v 1.3/1.4 で、Java Plug-in を実行可能にします。 Java Plug-in 1.3/1.4 は、デフォルトの JRE と共に提供されます。 ただし、デフォルト JRE をオーバーライドして、旧または新バージョンを使用することが可能です。 コントロールパネルによってマシンにインストールされた Java 2 SDK または JRE のバージョンが自動的に検出され、使用可能なすべてのバージョンがリストボックスに表示されます。 リストの最初には常に Java Plug-in のデフォルトが表示され、最後に [Other] という項目が表示されます。 [Other] を選択する場合、Java 2 JRE または SDK, Standard Edition v 1.3/1.4 へのパスを指定する必要があります。 上級ユーザだけが、このオプションを変更するようにしてください。

注:

上級ユーザだけが、このオプションを変更するようにしてください。 デフォルトの JRE を変更することはお勧めしません。

Java Run Time Parameters

カスタムオプションを指定することにより、Java Plug-in のデフォルトの起動パラメータを無効にします。 構文は、java コマンド行での呼び出しに使用するパラメータと同じです。 コマンド行オプションの完全なリストについては、Java 2 Standard Edition (J2SE) のドキュメントを参照してください。 以下の URL は変更される可能性があります。

http://java.sun.com/j2se/1.4/docs/tooldocs/<platform>/java.html

<platform> には、オペレーティングシステム (solaris、linux、win32) のどれかが入ります。

以下に Java 実行パラメータの例をいくつか示します。

アサーションのサポートの有効化と無効化

アサーションのサポートを有効にするには、[Java Runtime Parameters] に以下のシステムプロパティを指定する必要があります。

-D[ enableassertions | ea ][:<package name>"..." | : <class name> ]

Java Plug-in でアサーションを無効にするには、[Java Runtime Parameters] に以下のシステムプロパティを指定します。

-D[ disableassertions | da ][:<package name>"..." | : <class name> ]

アサーションの有効化/無効化に関する詳細は、「アサーション機能」を参照してください。

アサーションは Java Plug-in のデフォルト設定では無効になっています。 アサーションの効果は Java Plug-in の起動時に決定されるので、Java Plug-in コントロールパネルでアサーション設定を変更した場合は、ブラウザを再起動して新しい設定を有効にする必要があります。

Java Plug-in の Java コードにも組み込みアサーションがあるため、次のように Java Plug-in コードのアサーションを有効にすることができます。

-D[ enableassertions | ea ]:sun.plugin

トレースおよびログのサポート

トレースとは、Java コンソールにおける任意の出力をトレースファイル(.plugin<version>.trace) にリダイレクトする機能のことです。

-Djavaplugin.trace=true
-Djavaplugin.trace.option=basic|net|security|ext|liveconnect

デフォルトのトレースファイル名を使用したくない場合は以下を指定します。

-Djavaplugin.trace.filename=<tracefilename>

トレースと同様に、ログとは、Java コンソールにおける任意の出力を、Java Logging API を使用してログファイル (.plugin<version>.log) にリダイレクトする機能です。 ログは、プロパティ javaplugin.logging を有効にするとオンになります。

-Djavaplugin.logging=true

デフォルトのログファイル名を使用したくない場合は以下を指定します。

-Djavaplugin.log.filename=<logfilename>

セッションごとにトレースファイルおよびログファイルを上書きしないようにする場合、プロパティを以下のように設定します。

-Djavaplugin.outputfiles.overwrite=false

このプロパティを false に設定すると、セッションごとのトレースファイルおよびログファイルに一意の名前が付けられます。 デフォルトのトレースファイル名やログファイル名を使用する場合、ファイル名は以下のようになります。

.plugin<username><date hash code>.trace
.plugin<username><date hash code>.log

コントロールパネルでトレースやログを設定した場合、Plug-in の起動時にトレースやログが有効になりますが、Plug-in の起動中にコントロールパネルで変更を加えても、再起動するまでは有効にはなりません。

トレースおよびログに関する詳細は、「トレースおよびログ」という章を参照してください。

Java Plug-in でのアプレットのデバッグ

以下のオプションは、Java Plug-in でアプレットをデバッグするときに使用されます。このトピックに関する詳細は、「Java Plug-in 開発者ガイド」「デバッグのサポート」を参照してください。

-Djava.compiler=NONE
-Xnoagent
-Xdebug
-Xrunjdwp:transport=dt_shmem,address=<connect-address>,server=y,suspend=n

<connect-address> には、後で Java デバッガ (jdb) によって JVM への接続に使用される任意の文字列 (例: 2502) を指定します。

[Browser] パネル

このパネルは Microsoft Windows だけに関係するものなので、ほかのシステムをインストールしている場合は表示されません。 ブラウザ内部の JVM に代わって、Java Plug-in をデフォルトの Java Runtime に設定するブラウザを選択します。 これにより、Java Plug-in を通して Internet Explorer および Netscape 6 における APPLET タグのサポートが有効になります。

[Proxies] パネル

[Proxies] パネルを次に示します。

[Proxies] パネルを使用して、ブラウザのデフォルト設定を使用するか、別のプロトコルのプロキシアドレスおよびポートでオーバーライドするかを設定できます。

[Use browser settings]
このチェックボックスを選択すると、ブラウザのデフォルトのプロキシ設定が使用されます。 この設定はデフォルトで有効 (選択済み) になっています。
[Proxy information table]
デフォルト設定をオーバーライドするには、[Use browser settings] チェックボックスの選択を解除してから、チェックボックスの下のプロキシ情報テーブルに入力します。 サポートされる HTTP、Secure (HTTPS)、FTP、Gopher、および Socks の各プロトコル用のプロキシアドレスおよびポートを入力できます。
[No proxy host]
プロキシを使用しない単一のホストまたはホストの一覧です。 [No proxy host] は通常、イントラネット環境の社内ホストに対して使用されます。
[Automatic proxy configuration URL]
FindProxyForURL 関数を格納している JavaScript ファイル (拡張子 .js または .pac) の URL です。 FindProxyForURL には、接続要求に使用するプロキシサーバを決定するロジックが含まれています。

プロキシ構成に関する詳細は、「プロキシ構成」の章を参照してください。

[Cache] パネル

[Cache] パネルを次に示します。

注:

ここで取り上げるキャッシュは「固定的」なキャッシュです。つまり、Java Plug-in によって作成および制御され、ブラウザによって上書きされないディスクキャッシュのことです。 「アプレットキャッシュ」を参照してください。

[Enable Caching]

このチェックボックスを選択すると、キャッシュが有効になります。 この設定はデフォルトで有効 (選択済み) になっています。 アプレットキャッシュを有効にした場合、アプレットが一度キャッシュされると、再度参照する際にアプレットをダウンロードする必要がなくなるため、パフォーマンスが向上します。

Java Plug-in では、HTTP/HTTPS を経由してダウンロードされた以下のタイプのファイルをキャッシュします。

.jar (jar ファイル)
.zip (zip ファイル)
.class (Java クラスファイル)
.au (オーディオファイル)
.wav (オーディオファイル)
.jpg (画像ファイル)
.gif (画像ファイル)

[View files in Cache]

このボタンを押すとキャッシュされたファイルが表示されます。 ダイアログが別にポップアップ表示され (Java Plug-in キャッシュビューア)、キャッシュされたファイルが表示されます。 キャッシュビューアでは、キャッシュ内のファイルに関して、名前、タイプ、サイズ、有効期限、最終更新日、バージョン、URL といった情報が表示されます。 キャッシュビューアでは、キャッシュ内のファイルを選択して削除することもできます。 これは、下記の [Clear Cache] オプションに対する代替手段です。[Clear Cache] オプションでは、キャッシュ内のすべてのファイルが削除されます。

[Clear Cache]

このボタンを押すとキャッシュ内のすべてのファイルが削除されます。 ファイルを削除する前に、プロンプト画面 (「Erase all files in ..._cache?」) が表示されます。

[Location]

キャッシュの位置を指定するのに使用します。 キャッシュのデフォルト位置は <user home>/.jpi_cache で、<user home> にはシステムプロパティの user.home の値が入ります。 この値は OS によって異なります。

[Size]

[Unlimited] にチェックマークを付けて無限大のキャッシュを作成することも、[Maximum] でキャッシュの上限サイズを設定することもできます。 キャッシュのサイズが指定した上限を超えた場合、キャッシュサイズが範囲内におさまるまで古いファイルから順にキャッシュから削除されていきます。

[Compression]

JAR キャッシュファイルの圧縮を、[None] と [High] のどちらかに設定できます。 高い圧縮率を指定してメモリを保存すると、パフォーマンスが低下します。圧縮なしにすると最高のパフォーマンスを得ることができます。

[Certificates] パネル

[Certificates] パネルを次に示します。

以下の 4 つのタイプの証明書が選択できます。

[Signed applet]

ユーザから信頼されている署名付きアプレットの証明書です。 署名付きアプレットのリストに表示される証明書は、<user home>/.java ディレクトリにある証明書ファイル jpicerts<version> から読み込まれたものです。

[Secure site]

安全なサイトの証明書です。 安全なサイトのリストに表示される証明書は、<user home>/.java ディレクトリにある証明書ファイル jpihttpscerts<version> から読み込まれたものです。

[Signer CA]

署名付きアプレットに対する証明書発行局 (CA) の証明書です。CA とは、署名付きアプレットの署名者に対して証明書を発行する機関です。 署名者 CA リストに表示される証明書は、<jre>/lib/security ディレクトリにある証明書ファイル cacerts から読み込まれたものです。

[Secure site CA]

安全なサイトに対する証明書発行局 (CA) の証明書です。CA とは、安全なサイトに対して証明書を発行する機関です。 安全なサイトのリストに表示される証明書は、<jre>/lib/security ディレクトリにある証明書ファイル jssecacerts から読み込まれたものです。

[Signed applet] および [Secure site] の証明書については、[Import][Export][Remove][Detail] という 4 つのオプションがあります。 つまり、ユーザは証明書の詳細をインポート、エクスポート、削除、および表示することができます。

[Signer CA] および [Secure site CA] については、[Detail] という 1 つのオプションしかありません。 つまり、ユーザは証明書の詳細を表示することしかできません。