最初の 3 つのコンポーネントは軽量コンポーネントです。つまり、Java API を使って、イベントの処理とテキストの描画を行います。最後のコンポーネントはピアコンポーネントです。つまり、イベントの処理とテキストの描画は、背後のプラットフォームが提供するテキスト編集エンジンが行います。ピアコンポーネントは JDK 1.0 の AWT で広く使われていますが、軽量コンポーネントは JDK 1.1 で導入されたもので、Swing クラスライブラリの基礎になっています。
軽量コンポーネントは、次に示す機能を備えています。
日本語ネイティブインプットメソッドで各コンポーネントの違いを調べるには、コンポーネントの内側をクリックしてフォーカスを設定し、インプットメソッドを有効にして (Windows の場合は Alt + ` キー、Macintosh の場合はキーボードメニューから選択、Solaris の場合は Ctrl + スペースキー)、「nihongo」と入力します。各コンポーネントの動作は、次のようになります。
非クライアント以外のコンポーネントでは、テキストを変換して (Windows と Macintosh の場合はスペースキー、Solaris の場合は Ctrl + N キーまたはスペースキーで) 確定できます。3 種類のプラットフォームのそれぞれで入力して、確かめてみてください。変換の結果は「日本語」という漢字 3 文字になり、確定したあとは、反転のない状態でコンポーネントに表示されます。
Java プログラミング言語で実装されたサンプルのインプットメソッド「City Input Method」で各コンポーネントの違いを調べるには、インプットメソッドの JAR ファイルを Java 実行環境の拡張機能ディレクトリにインストールしてから、アプレットを実行します。コンポーネントの内側をクリックしてフォーカスを設定しインプットメソッドを選択します。選択のメカニズムは、実装によって異なります。Sun の Java Runtime Environment では、ウィンドウ上部の左隅にあるシステムメニューから [入力方式の切替え] メニュー項目を選択します。次に、表示されたポップアップメニューからインプットメソッドを選択し、「TYO」と入力します。以下の動作を確認することができます。
非クライアント以外のコンポーネント、およびピアコンポーネント (プラットフォームによって異なる) では、スペースキーでテキストを変換できます。変換の結果はデフォルトの言語によって異なります。[日本語] を選択した場合は「東京」と変換され、その他の [日本語 (日本, YOMI)]、[English]、[German]、[中国語 (繁体字)]、[中国語 (簡体字)] ではそれぞれ適宜変換されます。すべての選択可能な項目を参照するには、再度スペースキーを押します。すると、使用可能なすべての項目がルックアップウィンドウに表示されます。項目を移動するには、スペースキーを使用するか、選択する変換項目の番号を入力します。Return キーを押すと、選択した変換文字列が確定され、反転表示は解除されます。